20世紀も終わりに近づいた1999年、日産自動車のセレナのCMから、
『モノより思い出』というキャッチコピーが生まれた。
すでにバブルははじけたとはいえ、今とは違って5年もすればフルモデルチェンジされる車たち。
車は次々と乗り換えていくのが普通だった時代に、その後の21世紀の価値観を先取りするかのような、歴史に残る名作キャッチコピーだった。
この
「モノより思い出」という言葉が、最近歳を重ねるにつれて深く胸に突き刺さってくる。
僕の人生の失敗は数々あるが(笑)、その最たるものの一つに
「20代の頃のお金の使い方」というものがある。
大学は自宅から通っていたこともあり、アルバイトで稼いだお金は基本全て自分のものだった。
とはいえ、毎月最低限必要な「経費」がある。
国民年金、車のローン(+ガソリン代)、自動車保険などでだいたい7~8万円くらいだっただろうか。
それを超えた分が、自由に使えるお金だった。
ガソリンスタンド、ミスドの店員、結婚式の音響照明、家庭教師、建築現場の足場組み
(←これが一番キツかった💦)、さらにはイベントでマリオのぬいぐるみに入ったこともある
(←コレが一番クサかった💦ぬいぐるみの中って、誰かの汗でめちゃくちゃクサいんです(笑))
と、数々のアルバイトをしてきたが、最も稼いだ月には18万円くらいあっただろうか。
そうすると、なんと
10万円も自由に使える
ことになる。
よし!
有意義な使い方を!!
・・・など全くできるはずもなく、その使い道は好きな音楽のCDや、
(当時は痩せていたので着られた)ブランド物の服など、ただただ「モノ」に散財していた。
そうなのだ。
当時の僕は残念なことに、自分を成長させるような “経験” や “体験” に稼いだお金を使うことができていなかった。
夢現塾のチラシ裏の教師紹介にもあるが、安田先生は大学時代にアルバイトで貯めた100万円で、世界を旅して周った。
カメラの盗難にあったりと大変だったようだが、かけがえのない ”経験” をしたと聞いている。
また加納先生は夢現塾の誰よりも数々の国を旅しており、インドやロシア、北欧の国々など、皆が訪れたことがないような場所にも旅をして、社会科教師としての見聞を深め続けている。
ああ僕も20代の頃に、そんな “経験” や “体験” にもっとお金を使うべきだった・・・。
先月の岡崎本校では、安城で行われた
「新日本プロレス」の話で、髙須先生と高橋先生が二人盛り上がっていた。
一方、加納先生は相変わらず
「劇団四季」三昧のようだ。
※10/22のブログ参照
https://mugen-jyuku.com/b-report/14735.html
そして安田先生は、
超高級 なコーヒー。
※11/27のブログ参照
https://mugen-jyuku.com/b-report/14890.html
このように、夢現塾の教師陣も皆、「モノ」よりも ”経験” や ”体験” に価値を見出して、お金を使っているという印象だ。
高須先生にそのことを伝えると、
「そうですね、今は欲しいものなんかありませんよ。まさに『モノより思い出』ですね!」
という言葉が返ってきた。
かくいう僕も、20代~30代とモノばかりにお金を使ってきた反動なのか、最近はもっぱら “経験” や “体験“ にお金を使えているように思う。
特に結婚後にその傾向が多くみられるので、これも妻のおかげなのかもしれない。
今年前半はヘルニアのためにまさに身動きが取れなかったが、GWの手術後はロックフェスやコンサートにたくさん行くことができた。
大学時代は毎月10~20枚も買いまくっていたCDも、最近は月に2~3枚といったところか。
まあ成長しているかはさておき(笑)、今の方が “体験” にお金を使えていることは確かだ。
先月、京都を訪れた際に “体験” した京都府立植物園100周年の
『ライトサイクル・キョウト』も、とても素敵だった。
光と音楽で彩られた幻想的な植物園に、柄にもなく感動した。
期間限定で今月26日までなので、行ける方はぜひ!!