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夢現塾日報 blog

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生徒第一主義(目)

2019.12.30

個人的な話題になるが、夢現塾をスタートしたのは34歳の時だった。

最大の理由は「生徒第一主義」の塾を追求したかったからだ。格好つける訳ではないが、自分なりの「正義感」に駆られたからだった。

「生徒第一主義」これをテーマに掲げている学習塾は全国各地に多数存在する。僕自身も大手学習塾に就職して最初に教えてもらった精神だ。その言葉の格好良さに、すごく感動した記憶がある。当時、自分なりに解釈した。「まずは生徒のことだけ考えろ。生徒を幸せにしろ。そうすれば、そのうちに自分も幸せになれるから…。」そんなことだろうと思っていた。

学生時代から学習塾で指導してきた僕の周りには、この業界の人間が非常に多い。だからこそ様々な話を聞いていると「それって、生徒第一主義なの?」という疑問を感じることも少なくなかった。

 

・生徒との対話

教材作成やポスティングなど、様々な業務に忙殺され、一番大切な生徒たちとの会話が少ない(全くない)塾が多すぎるのではないか。塾に来た時、帰る時、授業と授業の間、なんなら授業内でも、もっともっと会話を持てばいいのにと強く思う。

 

・通いやすい価格設定

チラシなどでは通いやすい価格をうたっていても、年間にかかる費用などが曖昧で、実際に通ってみると、高額なテキスト代・冷暖房費・季節ごとの講習代・合宿代・オプション講座代など、次から次へと請求する塾がある。希望選択制と言いながら、塾生はオプション講座を追加しなければならない雰囲気にさせられるというのは、まるで詐欺みたいだ。さらには、そのオプション講座を取らせるために営業マン化している学習塾教師も多い。真に必要ならば、最初からセットにして授業料に組み込むのが筋だと思う。

 

・定期テスト対策

会社全体のカリキュラムにより、定期テスト前でも、範囲外の授業をしている塾は結構ある。愛知県は特に内申点が重要な地域だ。だからこそ、定期テスト前には、それに合わせた授業やカリキュラムが必要だ。

 

・夏期講座などの特別講座

高額な講座代金を取っておきながら、欠席したら放置するという塾が山ほどある。欠席理由にもよるのだろうが、受け取った分に関して確実に補講を行わないことに憤りを覚える。また補講があっても、実際は名目だけで、プリント自習をさせる塾も本当に多い。

 

他にもたくさんあるが、こういうことを一つ一つクリアしていきたいと強く強く心の底から感じ、夢現塾を始める決意をした。

 

そして今から17年前の秋、当時、直接の部下だった高橋くんにこの思いを伝えた。

「高橋くん、驚くと思うけど、俺、辞めて新たな学習塾を始めようと思っている。『生徒第一主義』を本気で追求する塾をつくりたいんだ。目の前の生徒を一人でも多く幸せにできるような塾をね。俺の貯金が800万近くある。今の君の給料よりずっと下がるが、最初は月20万・ボーナスなしで年収240万。俺も同じく240万。残りの300万は塾の開業に使う。どうだ、一緒にやらないか?」

 

「はい!一緒にやりたいです!」と、彼は即答だった。

 

「ちょっと待って、即答してくれるのは嬉しいが、月20万だよ。今より給与下がるんだよ。本当に大丈夫?」

 

「そんなことはいいです。それよりも、統括(当時の僕の役職)がいつも言っているような、『目の前の生徒を幸せにする塾』なんですよね?」

 

「そうだ。目の前の生徒を幸せにしていこう。それをずっと続ければ俺らもいつか幸せになる。俺たちに出会う生徒、一人でも多く幸せにしてやろうよ。」

 

「わかりました!全力で頑張ります!」

 

そんな会話から始まった。ちょっと臭いけど、真実の話だ。

 

それから16年、高橋くんは本当によく頑張ってくれた。僕の予想以上の働きをしてくれた。たまーに図々しい時もあるが(笑)、本当に優秀な教師だ。彼の一番の良さは「サービス精神」の旺盛さだ。

 

そんな彼に、10数年前話したことがある。

 

「俺、社長は50歳までしかやらないから、次は君がやるんだよ。とはいっても、一緒にやりたいと思える教師は簡単には見つからないし、育たない。授業は可能な限り俺も出るから大丈夫。俺は、他の社員の次なるステップを考え、準備する。大切な仲間の未来を考えたいんだ。俺と君は8学年差だから、俺が50歳の時は君も42歳。今の俺よりずっと年上だ。夢現塾は高橋くんが中心になって、頑張ってほしい。その時がきたら、俺の給与と君の給与を交換しよう。俺は相談役あたりになるから、そのつもりで、生徒たちと接してな。」

 

「わかりました!」

 

基本的に彼はいつも即答である(笑)。

 

1969年4月11日、これは僕の生年月日だ。足の長さが少々(?)違うが、「私がおばさんになっても~」の歌で有名な森高千里と生年月日が同じである。塾生たちには「29歳」と言い張ってきたが、実は、今年の4月に50歳を迎えた。

 

というわけで、僕が塾長(社長)をやるのはあと2か月。2020年3月からは高橋が新塾長(新社長)就任だ。とはいっても、大きな変更はない。先述通り、変更点は僕らの名称と僕らの給与くらいである。

 

彼とはかれこれ20年来の付き合いだ。部下であり、仲間であり、弟みたいな存在であり、友人であり、戦友である。サービス精神の旺盛さだけが、彼の素晴らしさではない。誰よりもよく動き、誰よりも真摯に仕事に取り組み、誰よりも細かいところまで気づく。そんな彼の姿を他の社員も身近に見てきている。だからこそ、社長を任せてみたいのが本心だ。プレッシャーに押しつぶされることなく、かと言って胡坐をかくこともなく、組織としての夢現塾の理想も追求してくれることだろう。

 

高橋くんへ

基本的な判断はすべて任せる。口先だけではない「生徒第一主義」を今後も行動で示せる塾であり続けよう、日本中のどの塾よりも!

 

保護者の皆さまへ

日ごろから我が塾の方針を理解し、信頼し、送迎等におきましては並々ならぬご協力を賜り、誠にありがとうございます。2019年もこうして無事に幕を閉じることができましたことに心より感謝申し上げます。

2020年3月より、新体制で夢現塾がスタートしますが、私目黒も可能な限り教壇に立ち、お子さんたちと向き合います。世界の科学は日進月歩以上に進化していると感じざる得ない反面、特に教育業界においては右往左往するニュースが続いています。しかしどんなに科学が進歩し、世の中のシステムが変わっても、子どもたちが目の前の課題・目標、そして困難に立ち向かう過程で身に着ける深い思考力と強い精神力は、どんな世を生き抜くためにも必要だと思っています。まさに夢現塾が掲げる「頭と心を鍛える」というモットーが、先行き不透明な時代を生き抜くために必要不可欠だと信じています。

生徒たちが自分の頭で考え、行動できる大人に成長できますよう「生徒第一主義」で参りますので、今後ともよろしくお願い申し上げます。

どうぞ、良いお年をお迎えください。

 

2019年12月吉日 夢現塾 目黒義浩


≪連絡事項≫

○年末年始休校…12月30日(月)~1月8日(水)

○1月生入塾説明会…1月8日(木)/各校舎にて(幸田校はハッピネスヒル幸田にて)

※小学生→午後6時30分~7時30分、中学生→8時00分~9時00分

○1月初回授業…1月9日(木)よりスタート

○中3定期テスト対策…1月9日(木)よりスタート

○合格祈願バスツアー(中3のみ)…1月12日(日)

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