現在、サッカーワールドカップが開催されている。
日本代表がサッカー王国ブラジルに敗れたとしても、サッカーファンにとっては、これほど胸が高鳴る期間はない。
国の期待を背負った選手たちが、一つのボールを必死に追いかける。勝利を収めた国の選手たちは歓喜に沸き、敗れた国の選手たちはピッチに倒れ込む。
大の大人が人目をはばからず大粒の涙を流す。その姿を見るたびに、画面に映っているのは試合の結果だけではないのだと感じる。
そこには、計り知れない努力があり、数え切れない犠牲がある。そして、結果だけでは到底測れない時間がある。
毎年3月上旬。
大きな転換期を迎える15歳が大勢いる。
第一志望校に向けてそれぞれが準備してきた生徒たちだ。
合格する生徒がいれば、残念ながら届かない生徒もいる。
もちろん、結果は大切だ。
しかし、結果が出た瞬間にあふれ出す感情を見るたびに、彼らが本気でその時間を過ごしてきたことが伝わってくる。
その感情は、合格したからでも、不合格だったからでもない。
本気で向き合った時間があったからこそ、生まれる感情なのだ。
だから涙を見るたびに、その生徒がどれだけ本気で生きてきたのかを想像する。
人は、本気になった時間があるから笑える。
人は、本気になった時間があるから泣ける。
その時間は、結果よりも、もっと長く人生に残り続けるのだと思う。
今年もまた、そんな「本気の時間」に寄り添いながら、一人ひとりの歩みを見届けていきたい。