僕には幼なじみの女の子がいた。同じ東京の高島平団地に育ち、親同士も仲が良かったため、一緒に旅行に出かけたり、人生ゲームやポンジャンを何度も何度もやった記憶がある。彼女の家で初めて食べたのが、近所にある町中華の「天津丼」だった。あまりの美味さに感動し、それから天津丼の虜になった(笑)。その後、僕が小5の秋に埼玉へ引越し、いつからか連絡が途絶えてしまったが、今でも天津丼を食べると幼なじみのことを思い出す。何度かネット検索したこともあるのだが、彼女の名前は「鈴木恵子」というよくありそうな名前なので見つからないというか、特定には至らない。僕の教え子だけでも、鈴木恵子ちゃんは10人くらいいる(笑)。
今から約10年前、緑丘校に新小5生として入ってきた男の子と女の子がいた。親同士の仲が良いらしく、送迎も交代制だったようだ。二人ともよく話すことがあるなーと思うほど、ぺちゃくちゃと会話しながら元気よく降りてきて、授業終了後も、仲良く話しながら車に乗り込む。M君とAさんである。M君は明るく活発で算数の得意な男の子、Aさんは作文の上手な知的で明るい女の子。二人を見る度に、心の中で「恵子ちゃん」を思い出していた。そんな感じは中学校に入っても続いていたと記憶している。ただし中1の後半頃から、同じ車で来るのだけれど二人ともあまり話さなくなっていた。別に喧嘩したわけでもないらしいが、年頃特有の問題だ。僕がからかって「昔みたいに仲良く話して降りて来いよ~」と言うと、「はいー」と照れた感じ。M君に「喧嘩したの?何で昔みたいに話さないの?」と聞くと、「話すこと特にないですしー」と、これまた微妙な返答。中3になっても微妙な感じで恥ずかしそうに降りてくる(笑)。でも、M君は「Aが悩んでいるみたいだから先生相談に乗ってあげてよ。」と言ってくる。Aさんもまた「Mが悩んでいるから…。」と同じようなことを。そんな二人の姿に密かに感動し、こっそりと恵子ちゃんを思い出していた。高校受験が終わって夢現塾を卒業してからも、Aさんは「Mが悩んでいるみたい…」と顔を出すと頼んでくる。M君もしかり。いつもいつもお互いを思いやる言葉が口から出てくるのだ。だから、どちらかが遊びに来る度に二人分の報告が必ず聞ける。「幼なじみっていいな~」と思っていた。
今年の成人式、夢現塾に一枚の写真が送信された。
※写真掲載に関しては本人たちの許可をもらいました。
M君とAさんが写っている。嬉しい。「20歳のつどい」本当におめでとう!親御さんも感無量だろう。いつまでも仲良く、そして助け合ってね。
ん?ひょっとして二人は付き合っているのか?だとしたら、ちゃんと報告しろよ(笑)。
追伸
アルバイトの塾講師1年目から今に至るまで、新年になると生徒たちにずーっと伝えていることがある。
お正月、みんなお年玉をもらったと思うが、日本には目黒税という税制があって、合計金額の30%を俺の栄養のために支払うっていうルールなんだよ。支払わないと脱税で捕まるから気をつけろよ(笑)。
毎年99%以上の生徒は
脱税するが、今年は一人の生徒が納めてくれた(笑)。
丁寧に書かれた古文調の納付書、上納用のキャラメルとキャンディー、へそくり封筒の中には「近隣塾の1時間無料体験授業チケット」(笑)。
Kさん、面白すぎる!ありがとう!!!