※昆虫と両生類の写真が出ます。
一昨日、我が家に新しい家族がやってきた。
日報でも紹介した、トイプードルとチワワのミックス犬、「もなか」を飼い始めて早1年半。
その子との運命の出会いは、10月最終日のハロウィンだった。
ペット用の巨大なゴキブリが大量に入ったプラスチックケース両隣に挟まれた水槽の中に、お腹をぺったりくっつけ張り付いているその姿に惹かれ、私はゴキブリ見たさに集い悲鳴をあげる観客を分け入り、その子に近づいた。
すると、私が覗き込んだと同時に、その子は地上に降りたち、ひたすらにじっここちらを見つめ、視線をとらえ離さない。
その日私は、ヘビかトカゲを買うつもりでいた。
そう、私が訪れたのは「ナゴヤプレタイルズワールド」。爬虫類ショップの祭典だ。
しかし、私が数時間後、家に連れ帰ったのは爬虫類ではなかった。
ムチムチのお腹に、美しい緑色の背中、鍛え抜かれた長い美脚、そしてウルウルくりくりの目。
そう、「カエル」だ。
イエアメガエルという種類のカエルで、将来は13センチほどにもなり、20年ほど生きるような長寿ガエルである。
家に連れ帰ったのはいいものの、飼育用に予定していた水槽をどうも処理してしまったようで、現在はタッパーの中で暮らしている。
ご飯はというと「冷凍コオロギ」。
人工の餌も食べるという情報をペットショップで仕入れ購入したのだが、うちの子は全く食べない。
ということで、人生で初めてコオロギを買いに来ているこの瞬間に、私はこの日報を書いている。
2日ほど何も食べていない私の大切な家族。(2、3日に1回で食事は問題ない)
練った人工の餌を目の前に振ってあげても、ピクリともしない。
食べるのが大好きな私は、食べないことを何よりも心配してしまう。
だからこそ、目の前の小さな命を救うために、私に必要なのは「コオロギ一択」なのである。
これから私の家の冷凍庫には、「アイス」「ピザ」「冷凍食品」の隣に、「冷凍コオロギ」が並ぶことになる。
かわいいかわいい新しい家族のためなら、仕事終わりの深夜にコオロギを蒸して与えるのだって苦じゃない。
これぞ「愛」の力だ。フンですら愛おしい。
家で温かくて美味しいご飯が出てくること、車でどこか向かう、または迎えにきてくれること、心配してくれること、真剣に自分のことを考えてくれること。
これら全ては当たり前の日常になりがちではあるが、当たり前ではないことにもっと気づこう。
すべては
「愛」の力が原動力。このことを私たちは忘れがちだ。
小さなカエルへの愛が私にそう改めて教えてくれたのだった。
私は今からその愛の力で、大大大大大嫌いな巨大ミルワームが売っているエリアへと突入をはかる。
こ、こ、こ、怖くなんかない。
カエルちゃんのためなら何でもする。当たり前の日常を無事送らせてあげることこそ、育てる者の義務だから。
カエルにはそれが理解できているかは分からない。でも我々人間は理解することができる。
今日一日何もなく過ごせることに感謝しよう。
その裏側には愛を持って君たちを支えてくれる家族がいることを我々は忘れてはいけないのだ。
さて、コオロギを手にしたら、家族が待つ家にカエルとしよう。
追伸
行ったお店では、冷凍コオロギは扱っておらず、今我が家には「餌」という名の生きたコオロギという家族が増えることとなった。