※本日の日報は、若者には分からないであろう単語が多数出てきます。周りの大人に聞くか、文脈から想像してください。
僕の人生は、音楽と共にあると言ってもいいだろう。
中学時代、『ウォークマン』でカセットテープが伸びきるまで音楽を聴いた。
高校時代、電車通学の時間に『ディスクマン』で何度も同じCDを聴き、アルバム全曲を覚えた。
大学時代、気に入った曲をMDに詰めて『MDウォークマン』を耳にし、ディズニーランドのバイトに向かった。
アルバイトしていたディズニーランドでは、陽気なアメリカンジャズが流れていた。
アルバイトをしていたガソリンスタンドでは、『有線』で1日中当時の最新J-POPが流れていた。
アルバイトをしていたオムライス屋では、『CDラジカセ』でクラシックが流れていた。
社会人になり、部屋に『CDが25枚入るコンポ』を置き、ジュークボックスのように音楽を流した。
すべての思い出に当時の音楽が繋がり、すべての音楽に当時の思い出が繋がる。
そして2007年、『iPod classic』を手に入れた。
夢現塾4年目。幸田校ができる1年前である。
当時持っていたCDを、すべてiPod classicに入れた。
それから今日まで、レンタルCDショップに行っては最新のCDの棚を物色し、iTunesでは新曲をダウンロードする。
今の僕のiPod classicには、ものすごい量の曲数が入っている。
iPod classicは車の中で、日常に彩りを与えてくれる。
仕事がうまくいった時も、うまくいかなかった時も。
休日に遠出する時も、近場に向かう時も。
最新の曲が今を思い出にし、昔の曲が思い出を連れてくる。
しかしそんな『iPod classic』の調子が、この数ヶ月良くない。
13年も使っているので、もう限界なのかもしれない。
調べてみるとこの『iPod classic』は、過去の遺物となっており製造もされていない。
さらには『iPod』のシリーズすべてが“絶滅危惧種”となっている。
しかし今使っている『iPhone』では、僕の全ての音楽たちを収納できる容量もない…。
そして僕は悩んだ挙句、Amazonで販売されている『iPod touch』の購入を決めた。
『iPod touch』は、現在唯一生産されている『iPod』の最新版。
しかし最新版とは言っても2019年5月の販売である…。
Amazonで購入すると、次の日に実物が届いた。
何か月も悩んで購入したものが、購入した翌日に届くとは…。
購入したものが翌日に届く現状に、時代の進歩を感じた。
しかし車に接続するが、音が出ない…。
考えられるのは、車のコードが“古いiPod”にしか対応していないということだ。
なんということだ…。
そして“新しいiPod”を“古いコード”に変換する部品を探した。
その変換する部品もAmazonで売っていた。
僕はそれを迷わず購入した。
しかしAmazonの購入画面まで進むと、変換する部品の到着予定日は2週間後となっている…。
何か月も悩んで購入したものは翌日届いたのに、それを接続するのには2週間かかる…。
翌日に届いたあの感動を返してほしい…。
そして僕はしばらくの間、“壊れかけのRadio”ならぬ“壊れかけiPod”を聴きながら“夜に駆ける”のであった。