「閃き」
この漢字を読めるだろうか
なんと漢検準一級レベルの問題である。
わからないって?じゃあ、成り立ちから予測してみよう。
門構えに人。この漢字は門の中を一瞬人が横切る様子を表しているのだそう。
客人として招かれ緊張して門の中の様子をうかがうと…人が通りがかりびっくり!という様子なのだろうか。
残念…あまりヒントにはならなかったなぁ。
答えは
「ひらめき」である。けっこう読めたんじゃないじゃないかなぁ。
「ひらめき」以外にも、理科なら角閃(カクセン)石や閃緑(センリョク)岩でもおなじみの字だね。
ということで今日は「ひらめき」について書いていきたいと思う。
ひらめきというと、まずあの超有名な名言 「天才とは、1%のひらめきと99%の努力である」(byエジソン)を思いつくだろう。しかし今日はエジソントークではない。エジソンおたくの人すまん。
ひらめくことを、時に「頭の中に閃光(センコウ)がはしる」という表現をすることがある。
閃光とはなんぞや…。そう、閃光とは「雷」のことだ。
みなさんは雷のしくみを知っているかな。
まさか…雷神さんの怒りだ!!!へそを取られるんだぞ!!!と信じている人はいないかな。
雷とは、雲の中に溜まった静電気のことである。
上空へ昇っていき、どんどん温度が下がって冷やされた雲(中2生はちょうどいま学習中だね!)は氷の粒に変化する。
するとその氷の粒たちは互いにぶつかって、こすれ合い、そこに静電気が発生する。
静電気が雲の中にたまり、集まり、膨れあがって大きくなり、雲からドカン!と飛び出すのが雷である。
水蒸気が雲に、雲が氷に、氷が電気になった。
つまり、最初から要因となるものがないところに雷は発生しないのである。
さて「ひらめき」の話に戻ろうか。
「頭の中に閃光がはしる」とは、脳内に雷が落ちたようにアイデアが思いつくということだ。
雷(アイデア)は勝手に出てくるものではない。
何かに夢中になって、一生懸命努力して取り組んだ結果、自分の中に力がたまりアイデアが思いつくのだ。
初めて見るテスト問題と向かい合ったとき。
初めて戦う相手と対面したとき。
初めての壁にぶち当たり、どうしたらいいかわからないとき。
そんな時に切り抜けるアイデアはみんなが今まで自分の中にためてきた力から生まれるのだ。
「モダン・ジャズの父」と言われる偉大なサックス奏者チャーリー・パーカーは「素晴らしい演奏ですね」と言われ、こう答えたそうだ。
「素晴らしいというのがどういうことかわかりませんが、何年間か1日に15時間、練習していました。」と。
「最後の審判」や「ダビデ像」でおなじみの美術テストの常連ミケランジェロも同じようなことを言っていたらしい。
「技術の習得にどれだけの労力を費やしたかがわかれば、自分の彫刻にこれほど驚く人はいなくなるだろう。」と。
たくさん問題にあたれ、コツをつかめ、力をためろ。
そして、「ひらめく」人間になれ。
こう解いたらもっと簡単になるんじゃないか。
この問題は前に見たことがあるな、ここから切り崩していこう。
ここに補助線を引けば…
この比を使えばいいんだ!
いま頑張っていることが、きっと未来の君たちの力になる。