国語の教科書には、私が学生の時から変わらず載っている作品がたくさんある。
その中で、個人的に好きなのは『
いろは歌』である。
色は匂えど 散りぬるを
(桜の花は美しく咲いても、散ってしまうのに)
我が世誰ぞ 常ならむ
(私たちの生きるこの世の誰が、永遠に変わらないことがあろうか)
有為の奥山 今日越えて
(辛く厳しく険しい人生という山を今日も越えて)
浅き夢見じ 酔ひもせず
(儚い夢を見ることも、真理から目を背けることもしない)
中学校に入って最初に古文に触れるのが、この『いろは歌』の単元。
既にこれを習った中学生は、必死に現代仮名遣いを覚えて、全文を暗唱したはずだ。
だが、テストには関係ない今だからこそ、改めて内容に集中して読んでみてほしい。
“社会のカタチも生活スタイルも、昔とは大きく変わってしまったが、
それでも人として生きるうえで大切なことは変わらない。
桜の花は一度咲いたら散ってしまうが、
また季節を一周して咲き誇るように、人の人生も変化とともにある。”
短い言葉のなかに、ギュッと深い意味の詰まった素敵な歌だと思う。
さて、受験生のみんな、学力検査本当にお疲れ様。
『いろは歌』にもあるように、人生は変化ありき。
みんなは、これまでたくさんのことを学んで吸収して、間違いなく成長してきた。
そうやって山を越えて、強くなってきた。
今は、ここまで頑張った自分を褒めてあげて、羽を伸ばしてリフレッシュしよう!
卒業生を送る会では、ぜひ笑顔のみんなに会えるのを楽しみにしているよ!