今年9月に種子島宇宙センターから打ち上げられた月面探査機「SLIM」が、来年1月中に月面着陸に挑戦するという。月面着陸に成功すればロシア(旧ソ連)、アメリカ、中国、インドにつぎ日本が世界で5番目の快挙となる。
先日、岡崎市美術博物館で行われている写真展「138億光年宇宙の旅」を見にいった。今より小学生の頃が知識があったぐらい宇宙について一時的に夢中になったことがある。そのころ本で見た写真に比べてはるかに鮮明な写真や初見の写真も多く、久しぶりに宇宙への熱量が上がった1日であった。
今回の写真の中にもあったが、宇宙の話で小学生の時から好きなエピソードがある。「かに星雲」と呼ばれる超新星爆発の残骸の話だ。1054年の7月4日に突如明るい星が空に現れ、昼間でも確認できるほどだったそうだ。約2年後に見えなくなったのだが、この話は中国の「宋史」など各地の記録に残されている。また、鎌倉時代の歌人として有名な藤原定家の日記「明月記」にもこのエピソードが伝聞として記載されている。
このかに星雲までの距離は6500光年。光の速さで6500年もかかる遠くにある星雲だ。ということは、1054年に人々が見た明るい光は1054年に爆発した光ではなく、それより6500年前に爆発した時の光がようやく地球に届いて見えたということ。こういった宇宙の壮大さが当時小学生の僕に刺さったのだった。寒空の下、夜空の星々を眺めていたことが懐かしい。
月食や〇〇流星群などのイベント以外に空を見上げることが少なくなった。そういえば「流れ星が流れている間に3回の願いを言うと叶う」という伝説。実行するのは現実問題としてなかなか厳しい。
あるデータでは、流れ星が光っている時間は1秒以内が94%。
人間の視覚が光に反応するまで0.25秒。
つまり流れ星の光が1秒間見えていたとして、光に反応した後の残り0.75秒で3回願いを言わなければならない。かなり高いハードルだ。
願い事は「短くシンプル」に。あるサイトでは流れ星にする願い事の第1位が「カネ・カネ・カネ(金×3)」だそうだ。受験生なら「○○高校合格・○○高校合格・○○高校合格」では長すぎだ。「合格・合格・合格」で何とかなる。
1秒で3回の願い事。現実問題としては難しくても、結局は『願わない願い事は叶わない』つまり『願い事は願ってこそ叶うもの』である。たとえ流れ星が見られなくても3回願い事を声に出してみる。あとは行動あるのみ!