一月往ぬる(行く)、二月逃げる、三月去る
※正月から三月までは行事が多く、あっという間に過ぎてしまう意
中3の学年末テストがひと段落する頃、その後を追いかけるようにやってくる中1、中2の学年末テスト。そして、高校入試。
毎年毎年この時期は、時の流れのはやさに追いついていけない…
そんなことを考えながらコンビニでお会計をしていると、ふとレジの横の張り紙に目が留まった。
『節分豆』
このたった3文字のワードが「もう2月ですよ。」と私にさらなる圧力をかけてくる。
もう春がやってくる。
「立春」が始まる前日のことを『節分』と呼び、旧暦では春はもうすぐそこ。
そんな季節の変わり目には邪気(=鬼)が生まれると言われており、その鬼を追い払う儀式こそが『豆まき』なのだ。
毎年節分には、我が加納家も豆まきを実施する。
「外に向かって鬼は外!」と連呼し、庭に豆をぶちまける。目に見えない鬼とやらに向かって、決闘を挑む私と妹、そしてその撒いた豆をダイソンの掃除機にも引けを取らない勢いで処理してくれる愛犬。
豆を
「魔の目」に投げつけて
「魔を滅する」。決してダジャレではなく、何百年前から続いている伝統的な儀式、
『豆まき』。
魔である鬼は、5種類いる。しかもそれぞれの特徴があるのだ。今年は、それも踏まえて是非、戦闘(豆まき)に備えてみてはいかがだろうか。
さあでは敵のメンバーを紹介しよう。
敵その1
「赤鬼」
特徴:何でも欲しがる貪欲なやつ
敵その2
「青鬼」
特徴:自分に都合が悪いと、すぐ怒ったり、人のせいにして憎むやつ
敵その3
「黒鬼」
特徴:事実かも分からないのに疑いの心が強すぎて、すぐ人を妬んだり、愚痴を言うやつ
敵その4
「緑鬼」
特徴:だらだらするし、やる気がないし、気力がないやつ
敵その5
「黄鬼」
特徴:過去のことにとらわれ過ぎて、思い悩み続けるやつ
以上だ。
注意点だけ言っておこう。彼らの生息地は鬼ヶ島ではない。間違っても小舟にお供を引き連れて乗りこまないでほしい。
彼らの生息地は、我々の
心の奥底だ。
もし少しでもこの鬼たちに心当たりがあるのならば、2月3日の節分(決闘)の日までも待っていてはならない!
今すぐにでも、豆ではなく自らの意志で鬼(欲)を追い出してほしい。受験生はもうここまできたら毎日が節分だ。
毎日が鬼との戦いだ。
ここまで君たちがどれだけたくさんの欲を抑えて、机に向かってきたかを私は知っている。
が、背後に迫ってくる「入試」という二文字は待ってはくれない…
鬼に負けそうになった時、叫ぶ言葉はただ一つ。さあ、ご唱和ください!
「鬼は外おおおおお!福はウェルカム!」