先日ふらっと寄った書店で1冊の雑誌が目に入った。中国の「三国志」に関連する雑誌だ。歴史で興味がある分野の関連書籍を発見すると、買いたい衝動が抑えられなくなってしまう僕。以前、表紙は違うが中身が全く同じ「三国志」の書籍を購入してしまった苦い経験を思い出し、同じ過ちを繰り返さぬようにとしっかりと中身を吟味して購入した。
愛知県公立高校入試の国語の漢文は中国の古典からの出題が多く、「三国志」が出典の問題もこれまで何問か出されている。国語の授業で問題の解説に若干マニアックな三国志ワードをちりばめると、ニヤリとする生徒を発見することができ、彼ら彼女らと授業後に三国志談義で盛り上がることもある。
先月の夏期講座で半年ぶりに六名校の中学3年生の授業をした。彼らに久しぶりに会って真っ先に頭に浮かんだのが、入試問題にも出題された三国志に登場する武将、呂蒙(りょもう)のエピソードである。武勇一辺倒だった呂蒙が学問に目覚めて猛勉強し、高い教養を身につけた後に久しぶりに会った人物に言った言葉が、
『士別れて三日ならば、即ち更に刮目して相待つべし』
(日々努力しているものは三日も会わなければ目を見張るほど進歩している)
である。半年という期間での彼らの身体面の成長(身長や顔つきの変化)にも驚かされたが、中身の大きな成長に『さすが夢現塾の受験生だ!』と本当に驚かされたものだった。そして受験までのこれからの半年間で彼らがさらなる成長を遂げることを確信した有意義な1日だった。