第20期生 夢現塾卒業生を送る会（目） | 愛知県岡崎市・幸田町の夢現塾

今日は愛知県公立高校の合否発表の日。

いつもはのんびり午後2時に出社する僕らも、午前10時には全教師が動き出していた。生徒個人のネット発表を見ることが出来ないので、今年は合否掲示板の撮影＆送信チームも存在し、髙須先生と安田先生は「岡崎・岡崎北・岡崎西」チーム、加納先生と古里先生は「刈谷北・安城東」チームだった。これで夢現塾生の約9割の合否チェックは可能だ。あとは残りの教師たちが電話・メール・LINEでの報告を待つ状態だった。

10時ジャスト、最初の電話が鳴り響いた。その瞬間に高橋塾長が受話器を取った。

時習館合格か！！！おめでとう！！！やったなーーー！！！

大騒ぎしている横で、僕はパソコンに結果入力をしていた。次々に電話が鳴り始めた。渡辺先生が、廣瀧先生が、宮下先生が大きな声で「おめでとう！嬉しいぞ！」と喜んでいた。いい光景だ。

この調子で行ってくれ！！！

僕は心の中で祈っていた。そう、今年の入試は教師生活35年で最も怖い入試だった。詳細は2月28日のブログに書いたが、例年ずっと楽勝だった国語の難化で、今年は痛い思いをした生徒が多かった。

昨年の合格ラインより下がれ！下がれ！

祈りながら、皆の電話に耳を傾け、その報告をパソコンに打ち込んでいた。

岡崎高校が昨年より－3点で合格。

岡崎北高校が昨年より－5点で合格。

刈谷高校が昨年より－5点で合格。

岡崎西高校が昨年より－8点で合格。

岡崎北高校が昨年より－7点で合格。

岡崎西高校が昨年より－10点で合格。

岡崎高校が昨年より－5点で合格。

もう少しだ、もう少し下がってくれ！

そう祈っていた時、LINEに岡崎高校と刈谷北高校の合否掲示板の画像が大量に送信されてきた。目の前の廣瀧先生とチェックに入る。

〇〇がダメかー

二人で落ち込むと同時に、教師として申し訳ない気持ちでいっぱいになった。この子は日頃から本当に優秀な子で、あと1問1点足りないだけだったのだ。あと1点くらい僕らで何とかできなかったのか？あと1点だけだぜ？そんな思いが頭の中を駆け巡っていた。

企業秘密もあるので、他の高校については発表しないが、今年度の岡崎高校の合格ラインは264点/310点（内申×2＋入試×２）で、昨年の合格ライン269点と比べると－5点という状況だった。ちなみに264点を獲得しても、同点の場合は内申点が高い方から合格となっていた。262点だった生徒はあと1問1点取れば、得点の2倍計算で264点となる。内申点もある。間違いなく合格しただろう。

残酷だが、これが受験である。受験の怖さである。岡崎高校だけではない。本当に悔しいが、このような子は他にもいた。あと1点取らせてやりたかった。

※愛知県教育委員会に確認したところ、同得点の場合の判断は「各高校の判断」で、内申の場合も得点の場合もあるとのことです。

しばらくして、その〇〇から電話が来た。

目黒：目黒だよ。〇〇か？どうだった？

生徒：〇〇です。すみません。岡崎高校ダメでした。岡崎北高校に行くことになりました。

目黒：そうか、本当に残念だったな。悔しかったな。

生徒：はい、悔しいです。

目黒：あのな、あと1問1点取れば、〇〇の内申ならば合格したよ。

生徒：1点ですか！

目黒：そうだ1点だ。

生徒：それは本当に悔しいです！

目黒：1点くらい何とかしてやれなくて本当にゴメンな。俺らの力不足だ。

生徒：そんなことないです！夢現塾で頑張るようになって、勉強の習慣もついたし、僕は感謝しているんです。本当です！

目黒：ありがとう。〇〇、北で活躍してくれな。お前は優秀だし、絶対に凄くなれるから。いいか。夢はあれか？

生徒：僕、本気で医者を目指したいんです。なりたいんです！

目黒：そうか！お前なら大丈夫！なれる！近いうちに俺と作戦立てようぜ。いろいろ教えるから塾に来いよ。

生徒：本当ですか！はい！ありがとうございます！

目黒：じゃ、夜のパーティーで会おうな。

生徒：はい！楽しみにしています！

本当に素晴らしい子だ。自慢の教え子だ。

周りにいた先生たちは気づいていたと思うが、僕は目には涙が溢れていた。こんな子を岡崎高校に合格させてやりたかった…。

今の電話の件を話していたら、廣瀧先生、渡辺先生が言い出した。

廣瀧：〇〇なら、医学部に絶対に行けますね！

渡辺：そうですよ！絶対に行けますよ！

僕もそう思う！！そして、人の痛みがわかる素晴らしい医師に！！

長い人生、誰もがどこかで躓く。僕もいっぱい躓いてきたし、今でもだ。

立ち上がって、前を向いて、強く歩んでほしい。

夢現塾で何度も何度も伝えてきた。「意志あるところに道は開ける」って。

 

午後1時、教師全員で弁当を食べ、「卒業生を送る会」のミーティングをした。さらに細かく、僕は安田先生と「夢現ジャンボ宝くじ」の司会係の打ち合わせをした。一通りの流れと、道具と景品チェックをし、二人で少し練習もした（笑）。午後3時、先発部隊の教師たちが今回の会場「蒲郡クラシックホテル」へと向かい始めた。

大好きな生徒たちの頑張りを教師全員で労ってあげたいという気持ちで一つだった。

昨年まで会場だった豊田の結婚式場は7か月前に急遽倒産となり、今年から使えなくなった。弁護士から話を聞いた時はずいぶん焦ったが、探し回った今回の「蒲郡クラシックホテル」はとてもゴージャスで素晴らしい会場だった。また、ここ数年のコロナ問題で「弁当形式」にしていた食事も、今年は「立食ビッフェ形式」で再開した。

本日の「第20期生夢現塾卒業生を送る会」の様子です！！。

                   

夢現塾卒業おめでとう！意志あるところに道は開ける！！君たちの前途に幸あれ！！！

今年も以下の日時で「高校準備講座（英語・数学）」も行うが、それ以降もいつでも顔を出してほしい。君らは一生、僕らの大切な大切な教え子なのだから。

〇3月16日（土）

校舎：緑丘校・六名校

時間：午後2時30分～5時40分（90分×２コマ・10分休憩）

持ち物：筆記用具・英語辞書（英和）※電子辞書可

〇3月23日（土）

校舎：岡崎本校・幸田校

時間：午後2時30分～5時40分（90分×２コマ・10分休憩）

持ち物：筆記用具・英語辞書（英和）※電子辞書可

※特別講座のため、補講は行いません。日時が合わない場合は他校舎にて受講（事前に相談）してください。

※受講料は２月分授業料に含まれています。それ以前の卒業の場合は受講料5,000円（税込）が必要です。当日お釣りのないように、現金にてお願いいたします。

※高校入学説明会などと重なる場合は日程変更の可能性もあります。

保護者の皆さまへ

最後になりますが、本日の遠方までの送迎を含め、これまでのご理解、ご協力に心より感謝申し上げます。今後も、人生の先輩である我々をお子さん達が頼ってくれる時には、より良い方向へ進むことを願い、共に知恵を絞ることをお約束します。また、何かの折にはご報告いただけることを楽しみにしております。ありがとうございました。