先日、ネットのある記事をきっかけに、野球少年であった僕のあの苦い記憶が蘇ることとなった。
「軟式ボール 大改革へ期待」
主に小学生や中学生が部活動などで行う「軟式野球」で使用される軟式ボールが13年ぶりに変更されるそうだ。
1938年に軟式野球の『公認球』が誕生してから現在使用されているものが6代目にあたり、次の7代目は大きさ、重さ、模様と大きく様変わりする大改革らしい。「軟式ボールは弾みすぎる」という声が根強いことに配慮し、生ゴムと化学薬品の配合を変えて強度を高め、ボールを硬くして弾みを抑えたそうだ。
また、模様の改良と縫い目の増加により、投げやすく飛びやすい仕上がりになり、実際に仕様実験でこの球を使った選手には好評だったようだ。
実は僕が小学校の少年野球チームに所属していた時にも軟式ボールの変更があり、その時は「飛びやすく、弾みやすい」に変わったのだった。
ピッチャーだった僕にとっては「飛びやすい」=「打たれやすい」なので変更は何の得にもならなかった。スピードではなくコントロールが武器であった僕。「飛びやすい」という傾向に対する対策は、「バットの芯をはずす」コントロールに磨きをかけることであった。しかし、若干大きさが変わったボールの今までのボールとの違和感に苦しみ、慣れるまで本当に大変な思いをしたものだった。
僕の所属していたチームは、『非常に熱心な』監督による、ある意味『非常に熱心な』指導のおかげで、多くの脱落者を出しながら最終的に残った10人(野球をするのに必要な最低人数は9人)は、まさに「少数精鋭」になっていた。ボールの変更にいち早く対応できるようにとノックの雨を降らされている守備陣を横目に見ながら、僕はグランドの隅で毎日のように投げ込みを行っていた。
当時県内に100チーム以上あった中では、おそらく1、2を争う練習の質、そして量だったと自負している。中学校の部活の方が楽だった印象があるぐらいだ。そんな努力が実ったのか、チームは全国大会に出場するまでに成長していった・・・。
傾向と対策、そして努力。これらがうまくかみ合えば、よりいい結果を残せると実感したものだった。中間テストで続々と好結果を打ち出している夢現塾生たちを見てもそのことをひしひしと感じる。
期末テストに向けて、「努力」の前に「傾向と対策」をお忘れなく!
P.S. 冒頭の「苦い記憶」とは、その全国大会で優勝することとなるチームと対戦したベスト8の試合で打たれた「超!!!特大ホームラン」のことである。確かに「飛びやすい」ボールだった。(苦笑)