I enjoyed swimming.
これは、小学6年生の英語で出てくる英文だ。
この年代に求められるのは、この英文を読んで意味が分かること。
しかし、同じ英文でも中学2年生になると、enjoyの後ろには~ingの形がくるという文法知識が求められる。
これは中2のUnit4の後半で学習する。ここで「動名詞」という文法事項を本格的に学習するが、この理解を深めるためには中2のUnit3で学習する不定詞の知識が必要になる。
理由はこうだ。「~すること」を英語で表すと、不定詞(to ~)と動名詞(~ing)の二通りの表現がある。そして、不定詞と動名詞のどちらを選択するのかを考える際に、toの基本的な意味やイメージを理解していることが役に立ってくる。ここでさらにややこしくなるが、中学1年生で習う進行形の知識も必要だ。
つまり、I enjoyed swimming.の文法を理解するには
- 中1の進行形
- 中2の不定詞
- 中2の動名詞
- 前置詞のto
といった知識が必要だ。
小6の時点で知っている知識は「前置詞のto」くらいだ。
これは「知っている」というより、I go to school. や Let’s go to the park. といった英文で馴染みがあると表現したほうが正確だ。
中2でも、これらの知識を組み合わせて理解するのは簡単ではない。
今週、六名校と幸田校の6年生の授業でI enjoyed swimming.の英文を扱った。
この授業で伝えたのは、enjoyと~ingは相性が良いということだけ。
「これは中2でさらに詳しく教えるからね」と伝えると、生徒たちは「今教えてほしい!」と強い熱意を見せてきた。
かなり難しいことを伝えたが、彼らの目はとてもキラキラしていた。
その目を見て、僕は覚悟を決めた。
中学2年生に教えるのと同じくらいの知識を与えたのだ。
結果、小6の生徒たちはかなり疲れた様子だったが、理解はできていたと思われる。
中には「そんなに難しくなかった」「分かりやすかった」と口にする生徒もいた。
これは
僕の教え方が上手だったのか、それとも
生徒たちの理解力が高かったのか。
答えは、おそらく後者だ。
なによりも、彼らの好奇心には感心するばかりだ。
そんな彼らが喜ぶのであれば、何回でも僕は喜んでジャンプして、つま先立ちでのけ反りたい。