2か月ほど前から、新しい歯磨き粉を使い始めた。
歯科医院での定期健診でオススメされたものなのだが、歯を磨こうと思って歯ブラシを口元へもっていくと、そこにのせたはずの歯磨き粉がいなくなることがある。変だなぁ~と思って辺りを見渡すと、だいたい床か洗面台に落ちている。
昼間(外出先)は別の歯磨き粉を使うため、その歯磨き粉を使うのはだいたい朝と夜で、基本的に頭がボーッとしている。だから、次に歯磨きをするときには忘れていて、何度も同じ過ちを犯してしまう。
それに、最初の何回かは「なんで?」と原因を考えることなく、“たまたま”そうなったのだとしか思っていなかった。
歯磨き粉を替えてから2週間ほど経った頃にやっと、「また歯磨き粉いなくなった!なんで?!」と思った。
そして一つひとつの行動を振り返ってみると、歯磨き粉のふたを閉めるのに意外と力が必要で、歯ブラシを持った左手に、歯磨き粉のふたを右手で押し当ててグッと閉めるときに、その勢いで歯磨き粉が落下していることに気付いた。
それに気付いてからは、右手だけで頑張ったり、左手の代わりに脚に当てて閉めたりするようになり、歯磨き粉がいなくなることはなくなった。
「ケアレスミス」という言葉がある。
よく聞く言葉だと思うが、不注意であったり、集中が切れていたりして、本来なら防げたはずのミスのことだ。できれば避けたいものである。
(私もボケーッとしていたせいで、落とした分の歯磨き粉を無駄にしてしまった。少しお高めのやつなのに…。)
ただ、普段の勉強では、ケアレスミスは自分にとって気付きを与えてくれる存在になりうる。
ボーッとしているときにケアレスミスをしやすい、と考えると、ケアレスミスは無意識的な思い込みが表れた結果とも言えるだろう。
だからそれを、「ケアレスミス」「凡ミス」「たまたま」「本当はわかっている」などの言葉で片付けるのではなく、具体的に言葉にして、「自分はこういうミスを無意識にしてしまいがちなんだ」という気付きを得る。
例えば…
・正負の数の計算で、-10-5を、-(10-5)と考えて-5としてしまう
・連立方程式の計算で左辺だけ2倍してしまい、右辺を2倍し忘れる
・平方根の計算で有理化するときに、分子に同じ数をかけ忘れる
というように。
そうすることで、次にまた同じような問題が出てきたときに、「これは自分がミスしやすい問題だ!」と意識して丁寧に解くことができる。
私の場合は、毎日歯磨きのたびに「歯磨き粉絶対落とさない!!!」と一度頭で唱えてから、歯ブラシに歯磨き粉をのせている。(笑)この意識のおかげで、最近は歯磨き粉がいなくなることもない。
もうすぐ始まる夏期講座では、たくさんの問題に触れることになる。その中で、漢字や計算、思い込みでミスをすることがあるかもしれない。
しかし、ミスをしたときこそ成長するチャンス!と考えて、実りある時間にしていってほしい。