連想クイズ。次の言葉の共通点は何?
「挨拶」
「安心」
「ありがとう」
「愛嬌(あいきょう)」
答えはすべて「あ」から始まる言葉・・・ではなく、「仏教を語源とする言葉」でした。
ふだん何気なく使っている言葉には、仏教関連の言葉が多い。
「油断」「徹底」のような漢字の語句は、そう言われれば何となく仏教ぽいかな…とは思う。調べてみるとそうでもない意外なものも多かった。
「どっこいしょ」
重い物を持つときの掛け声。この語源は
「六根清浄」(ろっこんしょうじょう)という言葉。人間の五感などを研ぎ澄まし、邪念や迷いを捨て心が清らかになりますように、という意味のお祈りの言葉だそう。山岳信仰で険しい山を登るときに使った掛け声で、必死になって絞り出す声がくずれて「どっこいしょ」になったのを一般の人も使い出したらしい。
数年前、塾のクリスマスツリーが入った箱を持ち上げたときにぎっくり腰になったのを思い出した。倉庫の奥の重い段ボール箱の下で眠っている箱を見て、「面倒くさっ」と思いながら無理な体勢で持とうとしたのがダメだったのだろう。邪念を捨て清らかな心で「どっこいしょ」と言っておけば良かった。
授業中に経験のない激痛が腰を襲い、授業後の掃除で机を拭くだけで脂汗をかき、帰りの車の運転(当時はマニュアル車)で
「我慢」の限界を突破したあの日。二度と経験したくないつらい思い出だ。
ちなみに
「我慢」も仏教用語。現在では辛抱したり耐え忍ぶ意味で使われ、どちらかと言えば良い意味で使うことが多い。もともとは、自分のことを高くし相手を侮る慢心(まんしん)の意味で使っていたそうだ。
曹洞宗(禅宗)の開祖である道元は「仏性を見んと欲せば、先ずすべからく我慢を除くべし」と言っている。仏教の教えを知りたければ、まずは自分のおごりを捨てよ」と。
できるつもりで臨んだテストで失敗してしまうことがある。それは悪い意味での
「我慢」のせいかも。
「油断」して
「徹底」した勉強ができていなかったのかもしれない。できるという
「我慢」を捨て、謙虚な心で勉強に臨めば結果は変わってくるだろう。