まん延防止も解除され、今年の春休みは生徒たちもちょこちょこと出かけたようだった。ディズニーやUSJなんて話も久々に聞くようになった。
我が家の高2生となった娘も、小さかった頃はいろいろと連れて行った。好奇心旺盛な子に育ってほしいと願い、テーマパーク・美術館・博物館・ミュージカル・コンサートなどありとあらゆるところに行った。ただし、親は大変だ。ディズニーやUSJなんて恐ろしい金額がかかってしまう。どうせなら…と一泊して、ディズニーシーまで手を伸ばすとそれはそれは信じられない金額となる。子供たちも親になったら、この大変さが理解できるだろう。ちなみに、現在の有名テーマパークの価格は以下のとおりである。
東京ディズニーランド
大人(18歳以上):7,900円~9,400円、中人(中・高生):6,600円~7,800円、小人(4~11歳):4,700円~5,600円
ユニバーサルスタジオジャパン
大人(12歳以上):8,400円~9,400円、子ども(4~11歳):5,400円~6,300円
例えば中1生と中3生のいる4人家族で日曜日なんかに行くと…
ディズニー:9,400円×2+7,800円×2=34,400円
USJ:9,400円×4=37,600円
どちらとも交通費と食事代まで考えると、車で行ったとしても60,000円を間違えなく超える。
ましてや、ディズニーで宿泊して翌日シーに行くとなると、安めのホテルに泊まったとしても100,000円は確実に超えていくので恐ろしい。よーく冗談で言うが、ミッキーとミニーがシンデレラ城で銀行員のように慣れた手つきでお札を数えているのは間違いない(笑)。
僕自身はコスパをものすごく大切に生きている人間なので(笑)、娘が小学生くらいまでに行って特によかったものは以下の3つである。
◎サイエンスワールド(岐阜県先端技術体験センター)
入館・見学:無料
液体窒素を使った実験やよく飛ぶ紙飛行機の作成など様々なサイエンス体験ができるので最高だった。なんといっても無料だ。交通費しかかからない。何度行ったかわからない(笑)。
◎のんほいパーク(豊橋総合動植物公園)
入場料→大人:600円、小・中学生:100円、未就学児:無料
乗り物→チケットは別だが、子供は1回100円程度
近い、安い、広い、動物も乗り物もあるので最高な思い出でしかない(笑)。
◎キッザニア甲子園
園児(3歳以上):3,200円~5,800円
小・中学生:3,500円~6,300円
大人:2,200円~2,500円
心の中ではこれが1位だ。値段は高いけどディズニーに比べれば圧倒的に安いのに、娘の満足度ではディズニーやUSJと変わらなかったからだ。
このキッザニアについて少々書きたい。ご存じの方も多いだろうが、ここはありとあらゆる職業体験ができる体験型テーマパークである。子供たちは興味ある仕事を選んで、キッザニア内で使える給与(キッゾ)を貰う。さらにはキッザニア内の銀行で通帳も作れ、年利10%の利息もつくという流れだ。昔の記憶だが、一日に6~7つくらいの仕事を体験して、その仕事ごとに5~8キッゾを貰えるシステムだった。娘には「あれ楽しそうだぞ~」となるべく食べ物や飲み物がもらえるもの(ピザーラ・和食のさとなど)を体験してもらい、出来たてのピザやお寿司を僕が喜んで食べていたのだ。なかなか美味いのである。もう一枚ピザが食べたいから「ピザーラもう1回体験しない?」と言って断られた記憶もある(笑)。ちなみに当時人気あった体験は、男子が「ハイチュウ工場(でかいオリジナルハイチュウが貰える)」、女子が「ファッションモデル(ショーのDVDが貰える)」だった。そして、だいたい1日に50キッゾくらいの給与を稼ぐのだ。そして恐ろしいのは最後の最後である。このキッゾ、出口近くの「小さなデパート(一応髙島屋)」で実際に買い物できるのである。棚の一番上に立派な「天体望遠鏡」や「しゃべる地球儀」などが飾ってあって、デパートに入る子供たちが次々に「あれが欲しい!」と叫んでいる。しかしながら、天体望遠鏡は20,000キッゾ、しゃべる地球儀は30,000キッゾである。50キッゾを握りしめた庶民では絶対に買えないものである(笑)。そう、単純計算でも600回来なければ買えない超高額商品なのである。小さな子供たちが「あれが欲しいよ~」と泣きながら、50キッゾで買える鉛筆1本や飴玉を買って帰るのである。
キッザニアは多くの子供たちに最後の最後に教えるのだ。
世の中には決して手に入らないものがある(笑)
この妙なリアルさに笑えたが、子供が一生懸命に仕事に取り組んでいるシーンや楽しそうな姿を見るのは親にとって最高なことだ。それらも、親になったらきっと理解できるだろう。