ここに、一冊の本がある。
勉強の本当の意味とは何か。勉強の面白さとは何か。また、夢を実現するために必要なことは何か。これらを、大学受験を翌年に控えた主人公が手紙屋と名乗る人物との10通の手紙を通して考え、答えを見つけていく物語だ。
ある生徒は、「この本をきっかけに勉強する意欲がより沸いた」
また、ある生徒は、「夏休みの読書感想文の題材にして、賞を獲った」
と、話してくれた。
そして、ここに本がもう一冊ある。
働くことの意味は何か。真の成功とは何か。幸せの人生とは何か。これらを、就職活動に出遅れ、将来に不安を抱えた主人公が手紙屋と名乗る人物との10通の手紙を通して考え、答えを見つけていく物語だ。
卒業生で、就活に不安を抱えているもしくは、将来を案じていたら、この本を読んでみてもらいたい。不安が少しばかり晴れるかもしれない。
ある日、1通の手紙が六名校に届いた。
現在大学1年生の卒業生からだ。大学合格の報告をしに来てくれた時、僕はこの「手紙屋」を勧めた。それを早速読んだらしく、東京から手紙を送ってくれた。
この生徒は、中3で履修する英語のある単元が苦手で、何度も何度も質問を持ってきた。何度教えてもこの単元だけが苦手で苦戦していた。それにもかかわらず、公立入試B日程の自己採点は満点。僕も確認したので、この満点は間違いない。
そんな生徒からの手紙には、こんなことが書かれていた。
☆これからたくさんの壁が現れるだろうけど、『壁は自分が頑張って生きていこうとしている証し』として歓迎し、乗り越えていこうと思う。
☆過去の必死さや努力した経験はどれだけ時間が経っても自分の一番の味方になってくれる。
☆全力を注いできた一瞬一瞬が自分を強くしてくれるし、人生を最高のものにしてくれる。
手紙を読みながら、自習室で勉強に燃えるこの生徒の姿が思い出された。
ここに、学習塾がひとつある。
ここの卒業生は、塾生時代の経験を糧に目の前のことに燃えることができる。
また、その姿を見て現塾生も目の前のことに燃えることができる。
そんな姿を見た未来の塾生がこの文化を受け継いでいく。
ここを過ごしたことがある生徒は、逞しい。
たとえ道に躓くようなことがあっても、
転ぶようなことがあっても、
何度でも立ち上がることができる。
年が明け、新たな仲間がこの塾にやってくる。入塾試験という壁を乗り越えた逞しい仲間だ。
これから一緒に鍛えていこうね、頭と心を。