先日、友人と名古屋へ出かけた際、数年ぶりにmarimekkoの店舗へ立ち寄った。
大学時代の私は、フィンランドを代表するブランド、marimekkoの大ファンだった。
大胆な色使いや特徴的な柄。それでいてどこか温かみを感じるデザインに惹かれ、毎日のように原色の服や小物を身に付け、大学へ通っていた。
が、30代になってからは、落ち着いた色合いの服を選ぶことが増え、いつの間にかmarimekkoから少し離れていた。
しかし、ふと立ち寄った店内に並ぶ色鮮やかなテキスタイルや雑貨を見た瞬間、魂が震えた感覚がした。
一度好きになったもののときめきは、何年経っても変わらなかったのだ。
お店へ足を踏み入れた瞬間、大学時代のときめきが一気によみがえってきたのである。
「あぁ、これだ!やっぱり好きだ。」
好きなものに触れる時間は、心を満たし、幸せな気持ちにしてくれるのだと改めて感じ時間だった。
そういえば8年前、そんな憧れだったmarimekko本社のあるフィンランドを訪れる機会があった。
ヘルシンキの街を歩いていて一番驚いたのは、原色パキパキのmarimekkoが特別なおしゃれではなく、人々の暮らしの中に自然と溶け込んでいたことだ。
カラフルなワンピースを着て買い物へ向かう人。
ベビーカーのブランケットやバッグにも鮮やかな柄が使われている。
日本では「派手」と感じる色使いも、そこでは日常の景色だった。
「好きなものを、自分らしく楽しむ。」
そんな北欧らしい価値観が、とても素敵だと感じたのを今でも覚えている。
また、北欧には、「
フィーカ(Fika)」や「
ヒュッゲ(Hygge)」、「
ラゴム(Lagom)」といった、その土地ならではの暮らしの知恵や価値観が息づいている。
フィーカは、一息つきながら人との時間を楽しむ文化。
ヒュッゲは、心地よい空間や穏やかな時間を大切にする考え方。
ラゴムは、「多すぎず、少なすぎず」のちょうどよさを大切にする価値観である。
どれも共通しているのは、毎日を丁寧に積み重ね、自分らしいペースを大切にするということだ。
そして、そんな北欧の価値観を象徴する言葉の一つが、「
シス(Sisu)」である。
シスとは、困難に直面したとき、「もう無理だ」と感じる場面でも、自分にはまだ力が残っていると信じて、もう一歩踏み出す心の強さを表す言葉だという。
派手な努力ではなく、日々を誠実に積み重ねていく。
そんな静かな強さを大切にする考え方に、私はとても惹かれた。
今の時期だからこそ、『シス』という言葉が心に響く。
今はテスト期間ではなく、比較的時間に余裕のある時期である。
だからこそ、1学期に学んだ内容を振り返るには絶好のタイミングだ。
「できる」と思っていた問題をもう一度解き直したり、苦手だった単元を復習したりすることは、2学期以降の大きな土台になる。
焦って一気に進める必要はない。
一問解くこと、一ページ復習すること、昨日より少しだけ前に進むこと。
北欧の人々が大切にしている「シス」のように、派手な頑張りではなく、一歩ずつ積み重ねることを大切にしながら、この時間を有意義に過ごしていこう。