

2026.01.10
新年が明けた。
空を見上げると、雲一つない快晴。
それだけで、気分は無条件に晴れやかになる。
足元には、年末に手に入れた新品の靴。
天候と相まって、自然と足取りも軽やかだ。
年始にふさわしい、気持ちのよいスタートである。
寒空の下、手をキンキンに冷やしながら洗車した車に乗り込む。
目的地は富士山。
もちろん、富士登山ではない。
ただ、富士山を拝みに行く。
懸念点は、天気だ。
予報は晴れ。しかし、自他ともに認める雨男である。
これまで、どれだけ直前で天候が急変してきただろうか。
過去のイベントの記憶は、曇り空か雨空ばかりで覆われている。
今回の旅も、どうしても天気だけが気がかりだった。
仮に雲に覆われた富士山であっても、それはそれで思い出にはなる。
それでもやはり、青空の中に聳え立つ日本一の山を見てみたかった。
思い出すのは、アメリカのグランドキャニオンを訪れた時のことだ。
あの壮大な景色をこの目で見たいと期待して向かったが、
案の定、目の前に広がっていたのは風雨に包まれたグランドキャニオンだった。
今では笑い話にできるが、
一生に一度見られるかどうかの景色を逃したという事実には、
当時、悔し涙がにじんだ。
グランドキャニオンの二の舞だけは避けたい。
とはいえ、どれだけ準備をしても天気ばかりはどうにもならない。
拭いきれない不安を抱えながら、高速道路を走る。
予想に反して、道中は快晴。
ナビに表示される現在時刻が、到着時刻に近づいていく。
油断はできない。
突然天候が崩れるのが、雨男の得意技だ。
そして、やはりだ。
次第に雲が視界に入り始める。
薄暗い曇り空の中を走り続けるうちに、不安はさらに募っていった。
気分よく走り出した2026年最初の思い出も、
空と同じく“ブルー”なものになるのかと頭をよぎる。
青空の blue ではなく、気分が沈む方の blue。
新年早々、それだけは勘弁してほしい。
そんな心配とは裏腹に、
視界の先には堂々と君臨する山がひとつ現れた。
運転手は雨男で有名なはずだ。
それなのに、雨粒ひとつ落ちてこない。
どういうことだろうか。
雲一つない青空の下、
日本一の山が、堂々と聳え立っていた。
どうやら、雨男のレッテルは剥がれ落ちたらしい。
笑い話にはならなかったが、
それ以上に、一生記憶に残る景色となった。
気運の高い幕開けで始まった、2026年。
ちなみに、夢現塾の合格祈願初詣で訪れた岩津天満宮で引いたおみくじも、大吉だった。
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