玄関に準備していた荷物を左手に持って、
右手に鍵を持ち、変わらぬ流れで家を出る毎日。
しかし、家を出て少ししたところで時折不安に襲われる。
「うわ~、鍵かけたかな…」と。
いや、さすがにちゃんとかけているだろう…とも思うが、
万が一のことを考えると玄関まで戻って確認せざるを得ない。
結局、もう一度鍵穴に鍵を挿して回してみる羽目になる。
大抵はちゃんと鍵がかかっているのだが、
ごくまれに、閉め忘れているから恐ろしい。
慣れとは怖いものだな、とつくづく思う。
当たり前のように何十回、何百回とやってきたことでも、
急に自分がそれを正しく実行できているのか心配になったり、
気付かないうちにミスをしていたりする。
まあ大丈夫でしょ、と慢心していてはいつか自分が痛い目を見る。
だから「見直し」が必要なのだ。
「慣れたこと」に対する「見直し」は
勉強においてもとても大切だと思う。
例えば数学。
これまでに何度も解いてきた基本的なパターンの計算問題で、
「ここは自信あるから大丈夫」なんて見直しをしなかったときほど、
後でとんでもない計算ミスが発見されることがある。
答え合わせをしてから「なんでこんなところを間違えたんだ…」
「どうして見直しをしなかったんだ…」と嘆いても遅い。
授業中に問題を解いていて、
先生たちが「終わった人は見直ししてね」と言うのは
何も考えず決まり文句のように言っているわけではない。
どうしてもミスは起こってしまう。
しかし、一度ミスをしていたとしても
「見直し」をしてそれに気付くことができれば問題ない。
そのミスは今起きているかもしれないし、
次の学校のテストで起きるかもしれないし、
模試かもしれないし、高校入試かもしれない。
いつ起きるか分からないミスに対応するには
「見直し」を癖づけることが大切で、
だから先生たちは毎回「見直ししてね」と言うのである。
さて、夢現塾冬期講座のスタートが迫っている。
冬期講座では、ただ問題を解くというだけではなく、
問題を解きながら「見直し」の習慣をつけるなど
勉強に対する向き合い方も学び、
たくさんのことをインプットできる有意義な時間にしてほしいと思う。