「毎年70cmずつ伸びる木がある。ある年からX年後に木の高さがYcm伸びたとするとき・・・」
数学(算数)の比例で扱った問題文だ。苦笑交じりに問題を読み終えると当然生徒からもツッコミが入る。そんな律儀に成長する木などあるわけがない。しかも10年20年ならともかく100年だと70mも成長する。世界で最高の樹高の木は北米にあるセコイアメスギの約115mらしい。問題文の木は計算上165年で世界最高樹高となる。
一方で樹齢となると、数百年から数千年生き続けている木は珍しくない。上記の木が1000年成長すれば樹高は700m。東京スカイツリーの634mより高い木の誕生だ。やはりツッコミどころが満載の問題である。
先月リブラ(岡崎市の図書館)で「地球の歩き方」シリーズの『日本の凄い神木』という本を借りてきた。ご存じの方もいると思うが、この本のシリーズは純粋な旅行ガイドもあれば、あるジャンルに特化したものもあり、僕は後者がお気に入りである。
その本には日本にある約240本の木が紹介されている。地元で信仰されている神木や歴史ある巨木。パラパラとページをめくると、以前に旅行の際に訪れた木がいくつか紹介されていた。思い出に浸りながら読み進めると、なんと岡崎市にある木が『4本』も紹介されているではないか! 「この木、何の木、気になる木」のメロディーが頭をよぎる。
灯台下暗しということで早速その木々を見るドライブに出発。大きさや形状だけでも圧倒されるだけでなく、どの木も個性的で魅力的な歴史や伝承を持っていた。樹齢数百年を過ぎていても朽ち果てるのを待っているわけではない。根や枝を伸ばし葉をつけ、これから先さらに数百年生きるづける。日々成長の進行形なのだ。
夢現塾にいる成長中の生徒たち。それぞれが個性的で魅力的な生徒たち。彼らの成長をさらに促すための存在でありたいと改めて思った1日となった。