3月20日、午後6時半。
六名校にいると、外から大きな音が。
「ドーン!」
その後も
「ドーン!ドン!ドン!ドドーン!!」
音が続いた。
『笑ゥせぇるすまんの喪黒福蔵が現れたのか?』
と一瞬思ったが、すぐに別のことが頭をよぎった。
『花火か!!』
寒い空気は夏の空気とは音の屈折率が違う為、静かな住宅街に大きく音が降ってきた。
外に出ると、8月に生徒たちと見たのと同じ場所から花火が上がっていた。
8月と同じ場所に、自習に来ていた高校生2人と安田先生と僕の4人が立っていた。
中3が昼から夜までいた土曜日に。
中3が全くいなくなった土曜日に。
感傷に浸ってしまいそうな土曜日の長い夕方に。
僕のココロのスキマに、春の花火が「ドーン!」と打ち込まれた。
さて明日から春期特訓講座。
集まった子ども達に、特大花火のような夢現塾の授業を「ドーン!」とお見舞いしよう。