最近、ひそかに楽しみにしていることがある。
それをわたしはこっそり「お名前漢字クイズ」と呼んでいる。
夢現塾では、お電話での申し込みやお問い合わせの際に「お名前は漢字でどのように書かれますか?」とたずねることになっている。
皆さんは、書かずに自分の名前を漢字で伝えるとき、なんと言っているだろうか。
私はずっと、岡山県の「岡」に田んぼの「田」、草花の「花」に奈良県の「奈」です。と伝えている。
基本的に簡単なので苦労はしないが、とくに注意するのは「奈」で、「花」の一文字だけだと思われたり、菜っ葉の「菜」を想像されていたりすることが多いので気をつけるところだ。
お電話を下さる保護者のみなさまは、ほとんど3パターンにわかれて答えてくださる。
一番多いのは、名前に込められた思いと重ねるパターンである。例えば「優しいの『優』です。」や「明るいの『明』です。」などだ。このパターンはなぜこの名前をつけたのかということがよくわかり、素敵な名前だなぁとほっこりすることが多い。名前からも「夏生まれだな?」や「次男だな?」などと想像して楽しい気持ちになる。
次に多いのは芸能人に例えるパターンである。例えば、「木村拓哉の『拓哉』です。」や「戸田恵梨香の『恵梨香』です。」などだ。このパターンの場合は笑いながら教えてくださる保護者様が多い印象がある。端的で伝え間違いが起こりにくく、なおかつ時間もかからない最適なパターンであるが、芸能人とならべて想像されてしまうのは少し恥ずかしさもあるのだろう。わたしがもし「拓哉くん」だったら、親に「木村拓哉と同じ名前なのよ~」などと言われたら、あんなイケメンと同じだなんて…と恐れ多く思うだろう(笑)
ただしこのパターンの穴は、「知らない芸能人がきたときのピンチ」である。インターネットの普及に大感謝だ。
最後に、1番登場の少ないものが、漢字を細かく分解するパターンである。
このパターンは配置感覚が非常に重要だ。センスが求められるため難問になる傾向がある。例えば「『立に日に十』の『ショウ』です。」や「『マを書いて田の下に力』の『ユウ』です。」などだ。(←わかりましたか?)
置き場所を一つでも間違えると迷子になるので多くの漢字の知識とある程度の予想がカギとなる。ただしひらめいたときの嬉しさはピカイチだ。
さて、そんな私は今日も電話をとる。
どんな素敵な名前の生徒に出会えるだろうかとワクワクしながら…
※ブログに出てきた漢字の例はフィクションです。電話対応は真剣に行っておりますのでご安心ください。