どの番組だったか記憶にないが、夜中に見たテレビが印象的だった。
有名画家パブロ・ピカソの話だ。僕が知らないだけで、実は有名な話なのかもしれないが…
ある日、1人の婦人に声をかけられたピカソ。
「絵を描いてちょうだい。」
突然、絵の依頼をされたピカソは微笑み、30秒ほどで婦人の似顔絵を描き上げた。
そして
「この絵は100万ドルです。」と婦人に絵を渡した。
「この絵を描くのにあなたは、たった30秒しかかかってないのに?」と婦人が言った。
ピカソは苦笑いをしながら次のように答えた。
「これを描くのに、たった30秒しかかかってないというのは、間違っている。30年と30秒だ。」
この婦人への絵にかかった時間は確かに30秒だけかもしれない。しかし、それまでの30年間があるからこその30秒であることも無視できない。
積み重ねた年月は、決して色褪せることない。それが今を、未来をつくる大きな糧になる。
もちろん、ただ単に過ごすだけではいけない。本気でなければ。
どれだけ、結果にこだわれるか。
どれだけ、過程にこだわれるか。
どれだけ、今にこだわれるか。
本気だからこその成功であって、本気じゃなく得た成功に大きな価値があるのかどうか、僕は疑問に感じる。
全県模試の結果や三者面談、定期テストの結果、実力テスト…
これから現実を突きつけられる瞬間は何度もある。ものすごく悔しかったり、嬉しかったりと感情の起伏が明確にあれば、最高のプロセスを最中にいるはずだ。これを否定することは誰にもできないだろう。
もし、悔し涙の一つでも流せるようであれば、それが何よりも価値のある時間をこれまで過ごしてきた証拠になる。
流した涙を忘れずに、今できることを精一杯やっていってもらいたい。