「やばい!もう残り60分だよ!!」
隣のテーブルから聞こえる女子の声。
「まだ60分もあるよ」
と僕は笑いながら言った。
…が、こちらのテーブルの男子達も、
「おい、次はどうする?」
と、メニューとにらめっこをしながら、巨大な肉の塊を次々に注文していた…。
僕は7人の塾生達と焼肉屋にいた。
ご存知の方もいらっしゃるかと思うが、再度お伝えしておこう。
夢現塾には定期テスト後に『祝勝会』という“ご褒美”が存在する。
その基準は、
A:学年順位ベスト5のうち4名以上が夢現塾生であること。
B:学年順位ベスト10のうち7名以上が夢現塾生であること。
※いずれの場合も、学年1位がいることが条件(つまり、2位~10位まで9名いても達成とはならない)。
この7人は幸田北部中3年生。
1学期中間テストで、1位・2位・3位・7位・7位・7位・10位を取った子達である。
何人かの子達は、3年連続の『祝勝会』であった。
(『祝勝会』の焼肉は、各中学各学年で年1回。今年度幸田北部中3年生の成績優秀者達は、焼肉はもうない。今後のテストでは“ご褒美”として何かしらのプレゼントがもらえる。昨年は“夢現塾水筒”などをもらった。)
夢現塾初の3年連続『祝勝会』の出席者達は、注文も時間配分も慣れたものであった。
焼肉食べ放題の作戦も練ってきたとのこと。
さすがである…(笑)。
目の前で、白い煙を上げる赤い肉。
会話を盛り上げる、肉が焼ける音。
しかし来年以降、この子達と焼肉に行くことはもうない。
「〇〇先輩が部活に持ってきている夢現塾水筒が、私も欲しい。」
「私は△△先輩が自習室に持っている色の水筒がいい。」
「私は焼肉会がいいな~。」
などなど、後輩達にも目標の存在だったこの子達。
この最後の盛り上がりに、愛おしさを感じた…。
しかし幸田北部中3年生の快進撃はまだ続いている。
今回の2学期期末テストでも、
1位・3位・4位・5位・7位・8位・9位・10位と、学年順位ベスト10のうち8名が夢現塾生であった。
きっと3学期学年末テストまで…、いや、高校入試の合格発表まで快進撃は続くだろう。
そして今回の2学期期末テスト。
なんと
幸田中2年生も、1位・2位・3位・4位と、学年順位ベスト5のうち4名が夢現塾生であった。
2年生にとって、初めての『祝勝会』。
塾生達の努力の結果は、同世代の子達には刺激となり、後輩達には目標となっていく…。
夢現塾は“勉強頑張ると焼肉屋に連れて行ってくれる塾”という評判(?)を作ってくれた、幸田北部中3年生の子達(苦笑)。
この寒い冬を越えて、桜咲く季節に伝えよう。
「今までお疲れ様でした」
と…。