1週間前、僕はそこにいた。
夏期講座の後半戦真っ只中の8月24日、台風20号の被害を伝えるニュースの中で、約40mもある風力発電用の風車が倒壊している映像が目に飛び込んできた。
「兵庫県淡路島にある『北淡震災記念公園』の風車が根元から折れ…」
『北淡震災記念公園』は、1995年の阪神・淡路大震災で出現した断層を、震災当時のままに保存してある野島断層保存館を中心とした施設だ。大きくずれた地面や排水溝、崩れた道路やその断面など、自然の驚異を目の当たりにした。体験コーナーでは阪神・淡路大震災と東日本大震災の揺れの違いを実際に体験することができ、改めて地震に対する備えの大切さを学んだ。
ヘリコプターからの中継映像には、見覚えのある建物、倒壊した風車、そしてそのそばにある駐車場・・・。
そこはほんの1週間前に車を止めた駐車場だった。
授業でこのことを話すと、生徒たちは一様に驚いた表情を見せた。授業では経験談を話すことはよくある。今回の体験は社会や理科の学習内容にも関係することもあり、特に高潮については詳しく知らない生徒もいたため、そのメカニズムと危険性をこれまた自分の体験談とともに話した。そして授業中に地震があった時の対処の再確認をした。
「知る」と「知らない」では大違いだ。知らなければ準備や次への十分な備えができない。これは学習面でも同じこと。生徒たちに多くのことを知ってもらう。だからこそ「伝える」ことが教師の大切な役割の1つだと考えている。2学期が始まり9月生が新たな仲間として加わった。これからも多くのことを彼らに伝えていきたいと思う。
先日の台風21号に続き、先週に社員旅行で訪れた北海道で地震が発生し、日本各地で自然災害による大きな被害が出ております。
亡くなられた方々のご冥福を謹んでお祈り申し上げますとともに、被災された方々およびそのご家族の方々には、心よりお見舞い申し上げます。