授業後、僕の机の上には大量の消しゴムのカスがたまっていた。
定期テストの後の恒例行事である。
今後のテスト対策授業のために、依頼された塾生がその時のテスト問題を持って来てくれる。
僕たちはその問題に書き込まれているメモや途中計算などを消しゴムで消した上、スキャナーで読み込んでいくのだ。
毎回持って来てくれる子の中にはすでにこの作業の「傾向と対策」が分っており、
すでに綺麗に消した状態で持って来てくれる子がいる。
こういった気遣いをしてくれる生徒に感謝である。
しかし、生徒たちが「戦った跡」を見ていくのもまた楽しい。
隙間という隙間にびっしりと書かれた計算式。
図形問題の中に相似関係の図形を見つけようと何度もなぞった跡。
英語の並べ替え問題で一つ一つ使用した単語を消去していった跡
漢字が思い出せずに、正解にたどり着くまでに似たようでちょっと間違った漢字を書き並べている跡。
ごく稀ではあるが、テストが余裕で終わってしまい、空いた時間で思わず落書きをしてしまったのを消さずに夢現塾に提出してしまうことがある。
そんな時は、返却時に教師から激しい突っ込みを食らうのは言うまでもない。(笑)
そういったことをずっと先輩たちの代から積み重ねてきた。
この過去問集は僕たちの宝物だ。
これからも大切にしていきたい。