幸田校の横の長い坂を歩いてくる塾生がいる。
ある日、小さいメモ用紙を僕にくれた。
そこには4つの曲名とそれぞれの歌手が書かれていた。
この1週前の授業でこんな依頼をした。
「ちょっとお願いがあるんだけど。みんなのお気に入りの洋楽があったら教えて~!」
中学生が超えなければならない壁の一つに「リスニング」がある。
テスト後に「音が悪すぎて…」「速すぎて…」いろいろな理由を見つけては難しさをアピールする。挙句の果てに「発音が良すぎて…」なんて理由を言ったりもする。発音が良いなら聞き取れるだろとツッコミをしたくなるがそれは子供たちには通用しない。彼らにとって、リスニングは大人が想像するよりも高い壁なのだ。
ただ、彼らが聞き取れない理由は明白だ。音でもスピードでも発音の良し悪しでもない。単純にトレーニングをしていないから。慣れていないと言い換えることもできる。
それでは、どんなトレーニング法がいいのか。
「海外ドラマを見る。」
「洋画を見る。」
「洋楽を聞く。」
よく言われる勉強法はこんなところだろうか。
全ておすすめだ。しかし、中学生や高校生にとってリスニングだけに時間を割くことはできない。そして、これらは娯楽要素が強く途中から勉強ではなくなってしまうことが多い。僕もそれが理由で何度も挫折した経験がある。他にも「ディクテーション」「シャドーイング」「リスニング教材の使用」といった勉強法があるが、これは長続きしないというデメリットがある。
リスニングは短期間で力がつくものではない。文法は短期間で力をつけることは不可能ではないが、リスニングはじっくり時間をかけてやっと力が身につく。それにも関わらずこれらの勉強法は継続して取り組むにはハードルが高すぎる。
結論は、「洋楽」で勉強するのが最もバランスがいい。
時間を確保して勉強してもいいし、隙間時間に聞いて勉強するのもいい。
普段から時間にゆとりがあるときには授業内で洋楽を使った勉強法とおすすめの曲を伝えている。ただ、その洋楽についての反応が薄い。もう世代が違いすぎるのだろう。
そこで、現役塾生世代がハマっている・流行っている洋楽があれば知りたいと思い、生徒にお願いをしてみた。
すると冒頭の話のように、幸田校の生徒がメモを持ってきてくれたのだ。
他の生徒たちも自分のお気に入りの洋楽を教えてくれた。
「〇〇って映画の□□のシーンに流れてくる曲がいいんですよ!」
「先生、お母さんが車でいつも流している歌がお気に入りです。」
みんなありがとう!!!!
本題はここからだ。小さいメモを持ってきてくれた生徒からこんなことを言われた。
「先生のオススメの洋楽をもっと教えてください。」
「昔めちゃくちゃ聞いたのは、ビートルズとアヴリル・ラヴィーンかな。あと、クイーンも聞いたな~。」
他にもまだまだあったが、瞬時にまとめることはできなかった。
「まとめて今度教えるね!」
家に帰ってからまとめ始めるが、絞るのが難しかった。時間はかなりかかったが、ついに20曲に絞った。これ以上は絞り切れませんでした。
※曲名/歌手名にしています
高校時代から現在に至るまで何度も聞いた曲ばかりだ。
全部YouTubeで聞くことができるから、興味があれば聞いてみて!!!いや、興味が無くても一回は聞いてみてほしい。リスニングの勉強にもなるから!
「洋楽はほんとに使える!歌詞を覚えて歌えるようにしてよかった!リスニングだけじゃなく英語全体のスキルが上がる!」
と、ある2人の卒業生は口を揃えて後輩たちに勧めていた。ちなみに彼らは、それぞれ岡崎北高校から名古屋市立大学と名古屋大学に進学をしている。
塾生時代に教えた洋楽が彼らの大学受験に一役買ったのであれば、とても嬉しく思う。
現役塾生のみんなも洋楽を使ってリスニングの勉強ガンバって!!