2月22日は
「にゃん・にゃん・にゃん」で
「ネコの日」だった。
そんな「ネコの日」なのに、我が家のネコ、15歳のホタル(通称:ほーすけ:右)が天国に旅だった。
12月頃から下痢が治らず、先月エコーで精密検査をしたところ、腸にリンパ腫が見つかった。
1年後の生存率は20%と聞くも、少しでも長く・・・できる限り・・・と抗がん剤の治療を始めたが、その効果は認められず日に日に弱っていき、その命の灯火が消えるまでは本当にあっという間だった。
22日の朝、2歳のネコ千代丸(通称:ちーすけ)が妻をむりやり起こしにきた。
普段は決してそんなことをしないのに、この日だけは妻の顔(まぶた)を踏みつけるように、「起きろ!起きろ!」と乱暴に起こす。
ほーすけの命の火が消えかかっていることをちーすけが察知し、妻に知らせにきたのだろう。
ほんと、動物ってスゴイな・・・。
妻はちーすけのお腹がすいているかと思いエサ置き場をみるも、キャットフードはまだまだある。
不審に思いながらも、とりあえず朝食を、とほーすけにペースト状の介護食を与えた。
でも、前日の夜はなんとか口にしたそのペーストも、ほーすけはもう全く口にしなくなっていた。
「ぜんぜん食べないよ・・・」
妻のすすり泣く声と、ほーすけの最後のなき声で、僕も眼を覚ました。
それからほんの10分後くらいだった。
温もりはまだ残っているのに、ピンクだった肉球は真っ白になり、かすかな呼吸で揺れていたそのヒゲの動きもピタリと止まった。
妻と結婚してから6年間一緒に暮らしたが、僕のことがキライだったようで、全く懐かなかった(笑)
僕がリビングにいるときは、「家政婦は見た」の市原悦子のように隣の部屋から顔を半分のぞかせ、半径2m以内には決して近づいてこなかった。
そう、こんな感じだ(笑)
また僕が追いかけて無理矢理さわろうとするものなら、しっぽをタヌキのようにふくらませ威嚇してきた。
「お前が死んでも、ゼッタイ泣いてやらんからな!」
と常々言っていたのに・・・僕の完敗だ。
不思議なもので、
全然かわいがってなかったはずなのに、
全然かわいくなかったのに涙が止まらない。
夜中にトイレに起きれば、ほーすけがいたイスの上やテーブルの下を無意識に見ている。
当然そこには何もない、誰もいないのに。
そこにいるのが当たり前すぎてなんとも思わなかったが、いつの間にかほーすけも僕の人生の一部となっていたようだ。
しかもその僕の人生の一部を、心の一部を、ほーすけが勝手に天国へ持って行ってしまった。
だから離ればなれになったけれど、その心の一部でつながっているかぎり、これからもずっと僕たちは一緒だ。
ほーすけ、残念だったな。
お前が望もうが望むまいが、僕とお前はずっとず~っと一緒だぞ(笑)