以前にこの
ブログで書いたが、もともと犬のことが大大大の苦手だった。
一人娘との約束で仕方なく飼い始めたのだが、今は本当に愛しくてたまらない。
深夜に帰宅すると、二回転、いや三回転して全身で喜びを表現し、はりきってお迎えしてくれる。ソファに座るや否や、短い脚でジャンプして、膝の上にちょこんと座り甘えてくる。寝ようとすると付いてくるので、「おしっこをしないと一緒に寝ないよ~」と言うと、僕が歯を磨いている間にトイレを済ませて待っている。毎晩、プリマと過ごすのが、至福の時間である。
飼い始めたのには、僕なりの娘に対する思いもあった。いつか、僕と妻がこの世を去る時、一人娘はさすがに落ちこむだろう。たくさん遊んで、たくさん世話をして、たくさんかわいがって…でも、人間より寿命の短いペットは、15年以内に確実に死を迎える。残酷だが、愛しいものの死に向き合うという現実と、そこから立ち上がる練習も経験してほしいという願いだ。平均寿命は12年程度と、ショップで聞いたから、娘が大学を卒業するころかな…と思っていたのだが、それを考えただけで、たまらなく悲しくなる自分がいることに気づいてしまった。
先日、プリマは2歳の誕生日を迎えた。ペットショップで購入した犬用の小さな誕生ケーキを嬉しそうに頬張るプリマを見ながら、「あと10年位か…」と妙に悲しくなっている。まずい!考えると泣けてしまう。プリマは僕にとって、ものすごく大きな、大切な存在となっている!この感情ばかりは想定外だ(苦笑)。
先日、愛犬が亡くなったお爺さんの記事を読んだ。「ザ☆昭和の父」という感じのずいぶん厳格な方で、自分の親の葬儀でも一切泣かず、弱いところを周りに微塵も見せないしっかり者だそうだが、愛犬がなくなると、毎日毎日、玄関マットに頬をうずめて、「愛犬の臭いがする…」と声を上げて泣いていたそうだ。
「プリマの葬儀で、周りが引くらいウォンウォン泣くのはパパじゃな~い!?」と、娘にも妻にもからかわれる始末だが、プリマとの出会いに感謝しながら、何事も、一瞬一瞬の幸せをかみしめたいと、心底思う。
明日は休日だ。愛しいプリマちゃんとの散歩を存分に楽しもう(笑)。