事件は先週起きた。本校に出社し、車をバックしていると、視界に恐ろしいものが入った。巨大な物体Xである。それも1本ではない、4本もあったのだ。テロ行為だ!酔っぱらいの仕業か?近所の他塾の嫌がらせか?地域に恐ろしい敵がいるのか?校舎の裏、それも視界に遮られた隅である。怒りに震えていると、髙須先生が車から降りて来た。
髙須:どうしました?
目黒:テロだ。恐ろしいことが起きた。
髙須:え!
目黒:(指差しをしながら)これは人間のものなのか?
髙須:いやいや、これは大型犬の仕業ですね。間違いないです。
信じられなかった。我が家の愛犬プリマちゃんはとても可愛いうんちをする。犬がこんな恐ろしいサイズのものをするとは考えられなかった。
緊急事態である。事務室に入り、皆に声を掛けた。
目黒:諸君、我々はテロ行為を受けた。事態は深刻である。
話しながら思っていたことがある。僕は一応「会長」である。「これ片づけてね!」と言いたいところだが、以前勤めていた会社での新卒時代に起きた悲しい思い出が蘇った。「目黒くん、校舎前の酔っぱらいのゲロ片づけておいてね。よろしく!」「はい!お任せください!」「目黒くん、校舎前に何かのうんちがあるからすぐ片づけてくれ!ダッシュでな!」「はい、わかりました!」…いろいろなことがあった(涙)。心を決めた。
目黒:駐車場脇に巨大な物体Xが4本ある。俺も参加するから、ジャンケンで勝った上位2名の隊員が勇者となってテロと戦ってほしい!
宮下:男気ジャンケンですね!
皆の顔が真剣になった。最悪なことに、高橋塾長は業者との打ち合わせでいない。加納先生と古里先生はフレックス出社の日、おまけに安田先生は前日の早入り出社のために本日は1時間遅れ出社であった。廣瀧先生・宮下先生・渡辺先生・髙須先生・僕のたった5人、2/5の高確率である。
大丈夫、小さな頃からジャンケンに強かった。俺には運がある。そう心を落ち着かせた。
目黒:いくよっ!じゃーんけーんぽーん!
渡辺:ん?勝ちました?やりますよ~!!
渡辺先生の圧勝だった。さすが岡崎本校の責任者である。彼の男気に感動したが、同時にあの大きな背中が何故か小さく見えた…。
廣瀧:あと一人ですね!
目黒:じゃんけーんぽーん!
僕と宮下先生が勝った。いよいよ決勝だ。
目黒:じゃんけんぽんっ!!!
宮下:よっしゃーーー!!!
僕が勝った。勝ってしまった。そうだ。小さな頃からジャンケンに強かった。ウンにもバッチリと恵まれていた。
ちなみに宮下先生、男気ジャンケンは
「よっしゃーーー!!!」じゃないよ。廣瀧先生も髙須先生もハイテンションで喜んでいなかったか?負けた方は悔しがるんだよ(怒)。
皆の「それでは頑張ってくださ~い!!」の満面な笑顔に少々ムカつきながらも、渡辺隊員と作戦会議し、ダンボールを千切って、現場へ向かった。悔しいことにハエまでいやがった。予想以上の重さにダンボールが傾いたときにはかなり焦ったが、二人で協力しながら、トイレに運んで流しこみ、その際に使用したダンボールをビニール袋で厳重に縛り、念入りに手洗いし、任務完了となった。
その夜、緑丘校の授業開始だ。隣の教室で宮下先生の授業がスタートから盛り上がっている。生徒たちが大爆笑している。間違いない!「テロ・渡辺・目黒」という言葉が微かに聞こえる。宮下のクソ野郎~(涙)。
やっぱり犬は小型犬がいいな~(笑)。
というわけで気分転換に我が家のプリマちゃんファッションショーです。昔は犬に服?なんて滑稽なことだと鼻で笑っていたんだけどね(笑)。