昔、高校生くらいの頃だろうか。
「きりのいいところまで勉強して、もう寝なさい」
こんな言葉をテスト前に両親からかけられたことを思い出す。
あと、1ページ。あと、1問。
この問題を解き終えたら終了。あと一息だ。
「勉強をきりよく終えたら〇〇しよう!」
テスト直前にそんな展開になる夢現塾の生徒たちも多いように思う。
〇〇には食事、休憩、ゲームなど様々な言葉が考えられる。
ところで、みんなは
「ツァイガルニク効果」という言葉を知っているだろうか?
調べてみるとこんな説明書きが。
「人は達成できなかった事柄や中断している事柄のほうを達成できた事柄よりも覚えているという現象」
ちなみに「ツァイガルニク」という言葉はリトアニア出身の心理学者の名前に由来する。
この聞き慣れない言葉。
実は世の中の様々なところで意識されている。
例えば僕の大好きな「ドラマ」はその典型。
どのドラマも毎回きりのいいところで終わらず、様々な事件などの結末が出ないまま、次週へと続く。
「え!ここで終わるの!」
というところで毎回どのドラマも終わってしまう。
だから、次週も必ず僕はそのドラマを見てしまう(笑)
ドラマのその後の展開が気になってしょうがないからだ。
ドラマの放映される時間帯は塾教師にとって「授業中」であるため、専らTVerでドラマを鑑賞している。
CMやウェブ広告にもこの効果を利用しているように感じる。
情報を小出しにしてすべてを見せない。そして…
例の言葉
「続きはWEBで」
これを言われてしまうと、その商品のサイトをついつい覗きたくなってしまう。
初めの学生時代の話に戻ろう。
このツァイガルニク効果から考えると「この単元の終わりまで」といった切りのいいところ。
そこで勉強を止める方法は改善の余地があるのかもしれない。
逆に中途半端なところで止めて、休憩をとったり、軽めの体操をしたり、飲みものを飲む。
そうすることで何かもやもやした気分になり、やりかけの勉強が頭から離れなくなる。
このため
中途半端に終わった部分が記憶に残り、次に勉強を再開するときにずっと集中しやすくなる。
こんな効果が期待できそうだ。
当たり前だが「点数の獲得」はどれだけ知識をインプット、つまり記憶をする。
そして、その記憶した情報を的確にアウトプットできるかが大きなカギになる。
勉強方法には「これが絶対だ!」という方法はおそらく存在しない。
ただし、漫然と勉強していて成果が出ていないのであれば勉強方法を工夫してみるのも面白い。
ツァイガルニク効果を意識した勉強法、試してみる価値はあるように思う。
自分自身の勉強方法が確立されているのであればもちろんその勉強方法を信じて突き進めば大丈夫。
最後に、中学校3年生へ。
先日の土曜特訓講座で愛知シリーズの問題集が5冊配布された。
中間テストの実施が早い中学はテスト終了後に。
まだ中間テストが実施されない中学は今からどんどんこの問題集に掲載されている良問をこなしてほしい。
「今日できない問題を明日できるようにする」
これが勉強。
自分なりの工夫をお忘れなく。