授業前、いつも誰よりも早く塾にやって来る中1の女の子がいる。
そして毎週必ず、彼女は事務室を開け我々教師と、自ら進んでコミュニケーションを取ってくれる(笑)
そんな彼女。先週の土曜のことだ。
いつも通り、事務室に顔をのぞかせ、近況報告をしたと思いきや…
「先生!!!!日報に載せて!!!!載りたい載りたい載りたい!!!」
と懇願。
「そんなに載りたいの?」
「何かネタあるの?」
と私。
「え?…ネタネタネタネタネタ…」
「んーーーーー…ネタ?ネタ…ネターー?!何かないかな…何か…」
「ネタ」を連呼しながら、左右を行ったり来たり。
「あ!」
(お!思いついたかな?!)
「髪切ったの!」
なんとまあ(笑) でも女子にとって髪を切ることは、数ヶ月に一度の大切なイベントだ。
しかしこれは夢現塾の日報。さすがに、『生徒が髪を切った』という内容は書くことはできない。
しかしここで、彼女がボソッと一言。
「でも目黒先生…気づいてくれなかった…
髪切ってない子に、髪切った?って聞いてたのに!」
目黒先生、今度会ったら言ってあげてください(笑)
さて、「髪の毛ネタ」以外に、彼女が絞り出したネタは「学校帰り、夢現塾の前を通ること」と、日報にするにはなかなか厳しいものだった。
私自身、こんなに載せてほしがってる子がいるんだから、載せてあげたい!
と思ったが、なかなか良いネタがないのが現状。
(残念だけど、載せられないかなー…)
と諦めかけたその時!
「私、日報大好きなんです!
本当に大好き!学校から帰ってきたら、絶対毎日、まず日報チェックするもん!いつもすごい楽しみにしてる!」
な、なんと…
そんなにも日報ファンだったなんて…!
こんなに楽しみに読んでいる子がいると思うと、こちらとしても書き甲斐がある。
そして、まさにこの彼女の「日報が大好き」という気持ちがネタとなった。
「先生!日報読みましたよ!」この一言で何度も喜びを感じたことはあるが、「毎日欠かさず日報を読んでる!」と言ってくれた子は初めてであった。
純粋に嬉しい気持ちでいっぱいになった。
彼女のような日報ファンが、もっともっとたくさん増えてくれると嬉しいものだ。
私も日報を書き出してすでに4年。私は書いている側ではあるが、実は夢現塾の日報ファンの一人である。
他の先生の日報を読み、ニヤニヤしたり、頑張ろう!と思ったり、たくさん元気をもらっている。
一人のファンとして、より多くの人に読んでもらいたいと強く感じた日であった。