塾教師を長くやればやるほど、生徒たちの驚くべき成長を目の当たりにする数も多くなる。
近年は夢現塾教師の中で最も高い僕の身長(182cm)を、わずか数か月で軽々と超していくという身体的成長にも驚かされることが増えたが、やはり中心は学力的な成長である。特に受験生である中学3年生は急激な成長を遂げることが多い。
ただ、今回伝えたいのは小学生のことだ。
3月から緑丘校6年生の作文を担当しているのだが、彼ら彼女らの書く作文を読むのが毎回楽しみでたまらない。
緑丘校には2人の抜群に作文が上手い生徒がいる。5年生時に作文を担当していた目黒先生から2人の作文の噂は何度か聞いていたのだが、自分が予想していたレベルをはるかに超えていた。他の追随を許さない圧倒的な表現力が持ち味のAさん、作文の構成と展開があまりにも見事なBさんと、それぞれに個性あふれる作文を書いてくる。
添削中に思わず「上手い!」とうなってしまうことが何度もあり、授業では「飲みかけていたコーラが鼻から出そうになった」とやや誇張しながら、2人の作文のすごさを時にはコーラをコーヒーに変えつつ他の生徒にも伝えてきた。
そして今。2人にはまだまだ及ばないものの、他の生徒たちの作文の完成度が見違えるように高くなってきている。工夫を凝らした表現を使って個性を輝かせている。苦手意識が強くて3月の時点では「作文」と呼ぶのもどうかと首をかしげたくなるような内容だったものが、1文1文に何とかしようという努力の跡がうかがえるようになっている。作文からも驚くべき「成長」を実感させられているのだ。
作文だけでもあと何度驚かしてくれるか。彼らのますますの成長が楽しみだ。