まさかこんなことになるとは…。
12月のある日。
塾長と食事をしている時に、ふと聞かれた。
「来年の夢現塾の年賀状、何か良いのあります?」
毎年僕らの頭を悩ませる年賀状のデザイン。
年によっては発送ギリギリまで決まらないこともあった。
しかし今年は違った。
聞かれた瞬間に、イメージが降りてきた。
「お笑い芸人はどうでしょう?」
「例えばどんな感じです?」
目黒先生のメガネが光った。
「アメトーーク!のような感じで、目黒先生と僕が司会のところにいます。」
「なるほど。」
「それで他の先生達は、旬のお笑い芸人達と顔が入れ替わっているんです。」
「それ良いかもしれないですね!」
目黒先生とは長年の付き合いである。
ここまでの会話だけで、同じ映像が頭に浮かんでいると思っていた。
しかし…。
「高橋先生はブルゾンちえみですよね。」
「いえいえ。司会の席なので雨上がり決死隊です。塾長が宮迫で、僕が蛍原ですかね。」
「いやいや、高橋先生はブルゾンちえみでしょう。」
「だったら目黒先生はサンシャイン池崎ですね。」
年賀状作成は、目黒先生自らが行った。
もう嫌な予感しかしなかった…。
僕は発案者だ!
せめて要望通りの役になっても、誰からも文句は出ないであろう。
しかも性別すら違うではないかっ!!
冬期講座のプリントを作成していると、目黒先生に呼ばれた。
「高橋先生。この角度でこういう表情で写真撮りたいのでお願いします。」
と、笑いながらパソコンの画面を指さしていた。
結局僕は蛍原になれず、パワハラにあった。(苦笑)
しかし
「こんなに楽しい年賀状作りは初めてだよ。」
と言いながら、一人で大爆笑しながら作成している姿を、何度も目撃した。
こんなに喜んでもらえれば、本望である…。
新年あけましておめでとうございます。
今年もよろしくお願いいたします。