高校野球、夏の甲子園大会中止のニュースが流れた。
今まで当たりまえにできたことが「できない」ことの喪失感。世界中の多くの人が痛感しているのだろう。中国の武漢で発生した原因不明の肺炎のニュースが流れた昨年の時点で、世界が今の状況になると予想できた人がどれだけいるのだろうか。
…と、暗い感じの書き出しだが、暗い話をしたいわけではない。
多くの「できなくなった」ことがある一方で「できる」ようになったことがあるということ。例えば夢現塾生。勉強、料理、読書、手伝い、趣味に没頭などなど。リモートでのホームルームの生徒たちの反応をみると、今だからこそ「できる」ことを頑張っているのが伝わってくる。非常に「前向き」だ。
1945年8月15日 終戦の日
この日は戦争が終わった日という意味だけではない。
戦争が始まり、当たりまえにできたことができなくなった日々。戦争が終わり今までの常識が非常識になった日々。そして新たな常識とともに歩み出していった日々。戦争という大きな困難に直面し、「できる」ことを奪われて苦しみもがき、喪失感に浸り、それでも新たな「できる」を生みだしながら前に進んでいく。そういった大きな変革を象徴する日なのだ。
戦争、災害、疫病…。大きな困難に直面し、苦しみもがき、それでも前を見て進んでいく。そう、日本にも世界にも幾度となく困難を乗り越えてきた歴史の上に今がある。
新型コロナとともに歩んでいく新しい常識の世界はもう始まっている。
一歩ずつ確実に。前を向いて進んでいこう。そしてつくり出していこう。新しい世界を。