塾業界では、今月から新学年が始まり、新しい出会いが増える季節になった。
だが実は私は、かなりの人見知りである。
今でも初対面の人に会うと、やはり少し緊張してしまう。
とはいえ、今では日常生活に支障が出るほどではない。
しかし、学生時代はひどいものだった。いまだに小学校一年生の出来事が頭から離れない。
私があまりにも話さないため、当時通学班が同じだった小6の子たちに
「なんか言ってよ」と、よく詰められていたものだ。
今思い出しても、なかなか怖い思い出である。
その後は少しずつ話せるようにはなったが、夢現塾に入るまでは、心を許せる数少ない友人としか心を開いて話すことができなかった。
そんな友人たちとの、出会ったばかりの頃の写真を見返すと、「目が笑っていない」と今でもよくいじられる(笑)。
今振り返ると、当時の私はきっと
「何を話そう」
「変な人って思われないかな」
「つまらない人だと思われたらどうしよう」
そんなことを頭の中でぐるぐる考えていたのだと思う。
そして気づくと、
「ちゃんと話さなきゃ」
「いい人だと思われたい」
「嫌われないようにしなきゃ」
そんな気持ちばかりが大きくなっていた。
でもあるとき、ふと思った。
もしかして私は、
ありのままの自分ではなく、“良く見せようとする自分”で人と接しようとしているのではないか。
言葉を選びすぎたり、
失敗しないように考えすぎたり。
まるで、仮面をかぶっているみたいに。
でも、よく考えてみると
人と仲良くなるときに必要なのは、完璧な自分ではない。
話が上手じゃなくてもいいし、少しくらいぎこちなくてもいい。
「おはよう!」
「どこの学校なの?」
「そのペンケースかわいいね」
そんな、ほんの一言から会話が始まることも多い。
実際、仲のいい友達も、最初はみんな「初めまして」だった。
最初から自然に話せたわけではない。
少しずつ言葉を交わしていく中で、気づいたら仲良くなっている。
新しい出会いというのは、案外そんなものだ。
全人見知り諸君に告ぐ。
君たちが抱えるその緊張は、きっと
「うまくやりたい」
「仲良くなりたい」
そう思っている証拠である。だから大丈夫。
まずは、小さな一言でいい。
その小さな一歩から、新しい関係は少しずつ始まっていく。
出会いを変えるのは、大きな勇気じゃない。
最初の、ほんの小さな一言なのかもしれない。