Make your dream come true.(安)
2月25日(水)。
愛知県公立高校入試の日だった。
受験生たちが試験に挑んでいるその日、僕は学年末テスト期間中の中学校があったために自習室監督として、幸田校にいた。1日目のテストを終えた塾生たちが、次々と校舎の扉を開けて入ってくる。翌日のテストのために机に向かう彼らの姿を見ていると、頼もしさを感じる。それでも、その日ばかりはどうしても受験生のことを考えずにはいられなかった。
緊張していないだろうか。
落ち着いて解いているだろうか。
力を出し切れているだろうか。
そんな落ち着かない時間を過ごしていたときだった。
幸田校の扉が開いた。
入ってきたのは、1人の卒業生だった。
「先生、大学決まりました。」
進学先の大学が決まった報告に来てくれたのだ。彼は中学3年生のとき、僕が三者面談を担当した生徒だった。卒業してからも、どんな進路を歩んでいるのか気になっていた。高校生活は決して順風満帆ではなかったようだ。それでも目標を見つけ、自分に鞭を打ち、努力を続け、受験を乗り越えたという。そして彼は、こんな話をしてくれた。
「この大学を目指そうと思ったきっかけは、中学のときの先生の授業だったんです。」
その言葉を聞いたとき、胸が熱くなった。生徒の人生のどこかに、自分の言葉や授業が残っていた。そう思えた瞬間。まさに、教師冥利に尽きる時間だった。
「夢」+「努力」=「現実」
夢があるだけでは現実にはならない。努力だけでも、どこへ向かうのか分からない。夢があり、そこへ向かう努力があって、初めて未来は形になっていく。
その方程式を体現した彼から、僕は改めてその意味と重要性を教えてもらった気がする。
受験を終えた受験生は、合否発表まで落ち着かない日々が続くかもしれない。
それでも、ここまで努力してきたのだから、今は思いきり遊んでほしい。
そして新しい場所に進んだら、自分の人生を思いきり楽しんでもらいたい。
そしてまた一緒に未来のことを考えたいと思う。
あの日、彼と一緒に考えたように。
3月10日、高校受験を乗り越えた塾生たちに会えるのが楽しみだ。