日本には古い木造建築物が多く、そういった建築物を見ることが趣味の1つである。何度か修理をしたとはいえ、多くの災害を乗り越え、空襲などの戦火を免れて今なお存在していることに、畏敬の念を感じるとともに、それらを支え、守り続けてきた人たちにも崇敬の念をいだいてしまう。
そのような日本の木の文化や技術を生かして作られたものがある。世界初の木造人工衛星だ。京都大学の学生を中心としたプロジェクトで、約10㎝四方の立方体で、重さは1㎏ほどの超小型衛星である。これには「指物(さしもの)」と呼ばれる秘術が使われている。釘や接着剤をほとんど使わず、木の部材に凹凸の切り込みを彫り込んで接合する、日本の伝統的な木工技術である。
なぜ木造なのか。プロジェクトを主導する宇宙飛行士で京大研究員の土井隆雄氏によると、現在のようにアルミニウムを多用した人工衛星の数が増えてくると、地球の大気圏に再突入したときの酸化アルミニウムがどんどん増え、今まで考えられなかったような異常気象が起こるというのだ。
この木造人工衛星1号機は、ISS(国際宇宙ステーション)から放出され、地球の周りを数か月周回したのち、大気圏に突入し、燃え尽きたそうだ。衛星と通信ができなかったこという失敗があったものの、宇宙空間での滞在および大気圏突入という成功体験が、次の2号機開発(2027年打ち上げ予定)に生かされているそうだ。
いよいよ始まった夢現塾の新学年の授業。塾で多くの成功体験を積み重ねていこう。その積み重ねは「自信」という大きなエネルギーとなって、さまざまな場面できっと役に立つ。ただ、あまりにも張り切りすぎて、途中で燃え尽きないようにね。