先月久しぶりに演劇を観に行った。
ご存じの方もいらっしゃるかもしれないが、僕は高校で演劇部の部長、大学ではプロの劇団で芝居をしていた。
そんなこともあり家には、演劇の作品(DVD・BD・ビデオ)が数えきれないくらいある。
はっきりとした数は分からないが、多分200作品以上はあるであろう。
演劇の1番の魅力は『役者の演技力』であると考えている。
僕の頭の中には『この作品のこの役者のこの演技』というお気に入りの演技の一覧があり、ふとした時にその演技をもう一度見るためだけに作品を最初から見返す。
演劇を観る機会のない方にお伝えしたいのは、プロの役者でも言葉を噛んだり台詞を飛ばしてしまったりする時もあるということだ。
映画やテレビドラマでは撮り直しとなるのであろうが、演劇では台詞を間違えても芝居は進んでいく。
そう、劇場では役者と観客の時間が一緒に進んでいくのである。
それなのでクライマックス近辺でのミスは、客席からため息が聞こえることもある…(苦笑)。
そう考えると役者の緊張感は相当なものである。
そんな緊張感の中でも一流の役者は、観客の拍手や笑い声に台詞や演技を合わせることができる。
演技や台詞に変化を加え、客席の盛り上がりにかき消されないように、さらに盛り上げる。時にアドリブも加える。
僕はある時期から、演劇を『娯楽』ではなく『教材』として観るようになった。
役者の台詞の言い回しや間、感情の表し方や動き…。
時に真面目に。時に愉快に。時に熱く。時に柔和に。
塾教師として、教科内容、問題解説、話をする時など仕事上で使えるものが多い。
誰にも求められてはいないが(笑)、これからも表現力と演技力を磨いていこう。
塾生たちが席を立った時に「良い授業だったな」と思ってもらえるように。
塾生たちが昔を振り返った時に「良い塾だったな」と思ってもらえるように
僕は今舞台ではなく教壇に立っている。
子どもたちの物語の脇役として横に立ち、子どもたちの物語の演出家にもなれるのであれば、幸いである。
↓ 昔から好きな劇団(または劇作家)の特にお気に入りの作品