「最近ハマっていることについて熱く語る。」
新しく入塾した生徒も多いこの3月。
私は小学生の作文のテーマにこのお題を提示した。
私に作文を提出したことのある生徒は「いつものやつね~」となったかもしれない。
私の中では、新入生に書いてもらう『あるある』のお題である。
というのも、今までは「自分の長所と短所を書こう!」とか「趣味について」とか似たような内容を提示していたのだが、「ハマっている」という言い方に変えるだけでなんだか生徒たちの本音が引き出せるようになった(気がする)のだ。
雑談の中で生徒たちの好きなことや頑張っていることを聞くと、もちろん面と向かって熱く語ってくれる子もいるが、恥ずかしがったり、なにかかっこいいこと答えないといけないのかな?とプレッシャーに感じる子もいることはわかっている。わたしも、美容室などで「なんか趣味あります?」とか聞かれると困るタイプだ。
また、このお題を出すとき私は「ゲームとかでもいいよ。」と一言添えている。
こういう作文だと、かしこまったことしか書いちゃいけないと考えてしまう子もいるのだ。
「ゲームでもいいけど、『楽しい』だけじゃなくてどんなゲームでどんなところが魅力的なのか、ゲーム初心者の私にも伝わるように詳しく書いてね?」と言う。
すると、普段無口な生徒も作文の中では饒舌になってくれる。
もちろん今後、私に「ゲームばかりになってない?」とか「課金し過ぎてない?」とかつっこまれることになるのだが(笑)
趣味のこと、スポーツや習い事、好きなものや推しのことなど、生徒たちのことがたくさん知れる。
さらに生徒たちは、原稿用紙見開き1ページ書かないと!という気持ちからか、ネタを絞り出し、具体的に説明してくれる。
だからその後会うたびに、「最近サッカーどうなの?」とか「おすすめのレシピ増えた?」とか聞くことができる。
正直、塾に入ってすぐはどんな子かわからないのでとても興味深い。
先日は、友達の影響で『名鉄(名古屋鉄道)』にハマって、車両や駅の名前を覚えているという生徒がいた。
そこには、「友達が鉄道について話していて、何を言っているかわからなかったから知りたいなぁと思ったのがきっかけだった。」と書いてあった。
ハマっているものが特になくても、友達の影響で『好きなもの・好きなこと』が見つかるのは素敵だなぁと感慨深くなった。
新学期は、新しい出会いに恵まれるチャンスだ。
夢現塾でも、ふだん仲の良い友達や同じ中学校の人以外にもたくさんの出会いがある。
生徒たちにとって夢現塾がきっかけとなって、「ハマっているもの」ができたら、さらには「一生楽しめる何か」が見つかったらもっと嬉しい。